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EAの入れ替えや稼働ストップでもう迷わない!!Newタイプのフォワード検証ツールを開発しました。

はじめに


最近は優秀なEAが何個でも無料で使えるというプラットフォームが増えてきました。

中には50個以上のEAを詰め込んでポートフォリオを組んでいる人もいるようですね。

ところで、EAポートフォリオの実績管理でこんな悩みを抱えていませんか?

  • EAを入れ替える時のタイミングや判断基準が分からない。

  • MyfxbookやReal Tradeでパフォーマンスを確認しているが、どれがどのEAのデータなのかパッと見でよく分からない。

  • フォワードがバックテスト通りになっているのかが分からない

  • フォワードとバックテストをpipsで比較したいのにできない

この悩みにぶつかりはするものの、結局目をつぶって完全放置になってしまう人が多いのではないでしょうか?

完全放置を否定している訳ではないですが、勝ち続けるためには定期的なポートフォリオのメンテナンスは必要です。

そんな悩みを解決するツールがあればいいなと常日頃思っていたのですが、なかなかそんなツールには巡りあえず、自分で開発してしまったというのが本ツールです。

ツールは無料で配布しています。以下URLをチェック

開発したツールの詳細

開発したツールがどんなものか、簡単に紹介すると以下の3点です。

  1. エクセルがmt4からトレード履歴を自動取得し、EA別、もしくはマジックNo.別のパフォーマンスを纏めてくれる。

  2. フォワードのパフォーマンスがバックテストのパフォーマンスデータから予測される範囲内にあるかどうかを視覚的に示してくれる。

  3. フォワードとバックテストに乖離があるか否かが分かるグラフを出力してくれる。

操作は簡単。最初に初期設定してしまえば、あとは検証の度にクリックするだけです。

それぞれの詳細を説明します。

図1は本ソフトで作成した、フォワードのパフォーマンスデータシートです。このように、フォワードデータとバックテストデータを横並びで見ることができます。

図1 データシート

パフォーマンスデータのパラメータとしては純利益、PF、勝率、最大ドローダウンなど一般的なものですが、ユニークなのは損益曲線(図2)です。

図2 損益曲線

上グラフには、フォワードの損益曲線(青色)の他にラインがいくつかあります。それぞれラインの意味は以下の通りです。

灰色:期待損益線
緑色:期待損益の2σまたは3σ上振れバンド
赤色:期待損益の2σまたは3σ下振れバンド
細緑:最大DDライン

これらはバックテストの損益データから計算されて出力されます。

簡単に説明すると、フォワードの損益曲線は期待値通りであれば灰色の線に推移し、上振れたとしても下振れたとしても緑色と赤色のバンドの内に収まるはずで、フォワードの結果がその通りになっているかを視覚的に確認できるというものです。また、最大DDを超えたかどうかも判断することができます。

これを用いることで、感情に任せてEAの稼働をやめてしまったり、統計値よりも下振れているのに放置してしまうといった事を避ける事が出来ます。

また、上振れている時には調整が入る可能性もありますので、様子見でロットを下げるといった判断もできます。

また、下の図3のように、モンテカルロ分析によって計算されたバンドを作成することもできます。モンテカルロ分析についてはここでは詳細を触れませんが、バックテストのサンプルデータが少ない時に有効だと考えます。モンテカルロ分析の詳細を知りたい方は以下URLを参考にしてください。


図3 モンテカルロバンド

リアルトレードとバックテストの乖離について

経験値の高いEAトレーダーは、ここで以下の疑問が浮かぶのではないでしょうか?

「バックテストの結果とフォワードの結果なんて合うことは稀で、こんな評価は意味がないのでは?」

この疑問に対する私の考えは「No」です。

その理由は、もしバックテストとフォワードのパフォーマンスに大きな乖離があったとすると、それはそれで正しく認識し、その理由を分析したり、乖離がある分負荷をかけて再度バックテストを取るなど、何らかの対策を施すべきと考えているからです。

※乖離と下振れは異なりますのでご注意下さい。同じ期間でテストデータとフォワードを比較した時の差異が乖離になります。

そもそもフォワードでは勝てないEAである可能性もあります。

このツールはそれに気付かせてくれるツールでもあるのです。

そしてそれを更に分かりやすくする為のグラフも、このツールには備わっています。

それが図4の損益分布を比較した箱ヒゲ図です。

図4 箱ヒゲ図

これは、バックテストやフォワードテストの損益pipsデータから作成されています。

このグラフからは様々な事がわかります。テストデータとフォワードデータの損益分布範囲に差異がないか?中央値に大きなズレはないか?非常に大きな損失を出したが、このような結果は過去データでも見られるのか?
など。

図の見方はさほど難しくないのでここでは割愛しますが、以下のサイトに詳しく解説が載っていますので、ご参照頂ければと思います。

難しいと感じた方は、箱の長さや位置がテストデータとフォワードデータで著しくズレがないかだけ見てください。それが一番重要です。

もしこの図を分析してテストデータとフォワードデータに乖離がある場合、その理由を分析しなくてはなりません。

バックテストとトフォワードの乖離はスリッページやスプレッドの開き、約定力など色々ありますが、理由を突き止めてそれを反映した形で再テストする必要があります。

TDSを使ったバックテストはスリッページやスプレッドの開きを細かい設定で変更する事が出来るので、そういったツールを活用して正しい統計データを取得し、再度このパフォーマンストラッキングツールにデータを入力してフォワードのパフォーマンスを正しく分析しましょう。

応用分析

また、別のシートで更に細かい分析ができるようになっています。具体的には期間を指定して以下のような分析を実施することができます。
・バックテストをインサンプルとアウトオブサンプルに分けて評価する(アウトオブサンプルをフォワードとして扱って分析する)
・バックテストとフォワードの期間を抽出して分析する
・同期間のみのバックテストとフォワードを抽出してを分析する

図4 応用分析シート

※注意事項

・内容に不明点がある方は、X(旧:Twitter)のDMにて連絡下さい。(@YUKN_EAlabo)

・本ツールはExcelになります。Excelを持っていない方は使えません。ただ、Excelはライセンスの転売が盛んで、ネットで「エクセル 激安」と検索したら100円以内で販売されているそうです。

・OSがMacOSの方は利用できません。Windowsでのご利用をお願いします。

・VPSでmt4を稼働している方でも、個人のPCにmt4をダウンロードして口座にログインすればトレード履歴情報を取得できますので、本ツールのご利用は可能です。








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