「FXの聖杯」公開に向けて 13 「レバレッジ25倍」が、資金管理の鉄則です。
FXに関して、多くの個人投資家が勘違いしている「常識」が今回のテーマです。
その勘違いしている「常識」とは、
①高レバレッジ25倍は危険なので、
低レバレッジで取引しなければならない。
②FXは、余裕資金で行わなければならず、
利益が出たら出金しなければならない。
の2つです。
多くの個人投資家は、事実を確かめもせず、思い込みだけで資金管理をしているため、常に強制ロスカットの危険にさらされています。
本ブログを読み進めている読者であれば、なぜ、そのような間違った常識がはびこっているのか気づいていることでしょう。お気づきのとおり、これらの情報は、「店頭FX業者等が、個人投資家を強制ロスカットされやすいようにするための情報戦略」の結果です。
今回は、多くの個人投資家が勘違いしている「常識」を解きほぐしていくことにします。なお、今回の情報は、FXの聖杯から導かれる「資金的優位性」のごく一部の情報を公開するものです。しばらくは、無料公開予定ですが、今後は非公開となるかもしれません。
1 レバレッジ25倍の安全性
1.1 レバレッジの選択について
(1)問題
読者の口座資金が、20,000,000円、
現在のAUD/JPY(豪ドル/円)が100円であると仮定して、
10万通貨取引するにあたり、下記レバレッジにおける建玉必要証拠金を計算してください。
また、証拠金維持率100%のFX業者におけるロスカット基準額も計算したうえで、どちらのコ-スが安全か検討してください。
なお、レバレッジ25倍コ-ス1万通貨当たりの為替証拠金基準額(個人)を40,000円と仮定します。
①レバレッジ1倍コ-ス
②レバレッジ25倍コ-ス
(2)よくある誤解
「レバレッジ25倍」は、「低レバレッジ1倍に比べ非常に危険だ」と勘違いしている個人投資家が非常に多い状況です。また、インタ-ネットにおいても、「低レバレッジでの取引の方が安全だと」解説しているサイトも非常に多くあります。
しかし、実のところ「レバレッジ25倍の方がロスカットされにくい」ことから、「レバレッジ25倍コ-スに固定する」方がよいのです。
(3)問いの答え
ア 必要証拠金
現在のAUD/JPY(豪ドル/円)が100円であることから、
AUD/JPY(豪ドル/円)を1枚建てる(1万通貨)としたら、その建玉必要証拠金は、
①レバレッジ 1 倍コ-スでは、
1万通貨×100円で、1,000,000円が必要です。
②レバレッジ25倍コ-スでは、
1,000,000円/25=40,000円が必要です。
AUD/JPY(豪ドル/円)を10枚建てる(10万通貨)としたら、その建玉必要証拠金は、
①レバレッジ 1 倍コ-スでは、
1,000,000円×10枚=10,000,000円が必要です。
②レバレッジ25倍コ-スでは、
40,000円×10枚= 400,000円が必要です。
イ ロスカット基準額
次に、ロスカット基準額を計算します。
証拠金維持率100%の業者だと
①レバレッジ 1 倍では、
口座資金が、20,000,000円の方は、
口座資金残額が
10,000,000円×100%=10,000,000円になると強制ロスカットされます。
②レバレッジ25倍コ-スでは、
口座資金が、20,000,000円の方は、
口座資金残額が400,000円×100%= 400,000円になると強制ロスカットされます。
(4)この事例が指し示すもの
検討した結果どちらのコ-スがロスカットされにくいか、一目瞭然でしょう。
AUD/JPY(豪ドル/円)を1枚建てる(1万通貨)場合も
AUD/JPY(豪ドル/円)を10枚建てる(10万通貨)場合のいずれもが、
②レバレッジ25倍コ-スの方がロスカットされにくいのです。
つまり、高レバレッジの方がロスカットされにくいということです。
しかも、必要証拠金も②レバレッジ25倍コ-スの方が、 400,000円ですみ、10,000,000円の1/25しかかかりません。
これが資金的優位性のある手法のごく基本的な考え方です。
具体的に計算してみると、現在間違った情報がインタ-ネットを中心に出回っていることが分かります。
要するに、レバレッジ25倍で「資金の限界まで建玉の枚数を多く建てることが危険」なのであって、「レバレッジ25倍で建玉の枚数を少なく」さえすれば、レバレッジ1倍コ-スに比べロスカットされにくくより安全ということです。
つまり、レバレッジ25倍の方がロスカットされにくく安全」であり、
そして、「レバレッジ25倍で建玉の枚数を少なくすることが最も安全な資産運用」となります。
さらに、売りまたは買いポジションに合わせて、その反対玉による損失防御機能を使い両建てにしておけば、さらにロスカットされる可能性が低くなります。
読者の口座資金が、20,000,000円であるなら、
②レバレッジ25倍であれば、
その資金が、 400,000円にまで減少してはじめて、強制ロスカットが発動されます。つまり、強制ロスカットの可能性は、ほぼないということです。
一方、
①レバレッジ 1 倍では、
読者の口座資金が、20,000,000円であるなら、その資金が、 10,000,000円の減少で、強制ロスカットが発動されます。口座資金の半分で強制ロスカットにかかり、資金的優位性のないことが分かります。
②と①のどちらが強制ロスカットされにくいか一目瞭然です。
(3)高レバレッジを正しく理解しているサイト
上記のことを、正しく理解しているサイトは、下記のとおりです。そして、この方は、著者がおすすめする下記書籍の著者でもあります。
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2 FX 口座資金に対する誤解
2.1 意図的に流されている間違った常識について
(1)問題
「少額の資金から始めましょう」、「FXは、余裕資金で行ってください」、「利益が出たら出金し、FX口座の口座残高を一定にしましょう」と本やインタ-ネットで主張する方を多くみかけます。一見すると正しいように思えますが、これらは、明らかに間違いです。それはなぜでしょうか。
(2)この事例が指し示すもの
上記のことを主張をする者は、大抵店頭FX業者等やそのお抱え評論家、または、店頭FX業者等とタイアップしたアフィリエイト目的のブロガ-です。そして、彼らは、本や無料のインタ-ンネット情報サイトで主張しています。
実のところ、これらは、店頭FX業者等と個人投資家は、相対取引であり、個人投資家の損失が店頭FX業者の利益となるため、店頭FX業者等が、「個人投資家に損切りを助長させ、個人投資家を損切りしやすい方向に持っていく必要がある」からです。
それゆえ、これらの情報戦略を使って、「個人投資家のFX口座資金をなるべく少ない方向に誘導し強制ロスカットさせやすくしたい」のです。
しかし、FX口座の資金量は、聖杯に直結するものであり「資金の多寡」が勝敗を決めるので、「少額の資金から始めましょう」、「FXは、余裕資金で行ってください」、「利益が出たら出金し、FX口座の口座残高を一定にしましょう」を実行してしまうと、確実に口座資金が減少してしまい、個人投資家は強制ロスカットで損失を被ってしまうことになります。
例えば、レバレッジ25倍でAUD/JPY(豪ドル/円)1万通貨を10枚持っていたとし、豪ドル/円が86円から55円まで下落したとします。
ここで、口座資金が
①200万円の方と
②1000万円の方とを比較します。
この場合、損失は、同じく-(86-55)円×1万通貨×10枚=-310万円となり、証拠金維持率100%の業者だと口座資金残額が400,000円×100%= 400,000円になると強制ロスカットされます。
①口座資金が200万円の場合は、即強制ロスカットとなります。
②口座資金1000万円の場合は、口座資金残額が400,000円での強制ロスカットにかかることもなく、含み損で「やれやれ」といった多少の落胆ですみます。
もちろん、②は相場が回復すれば、何も問題ありませんし、
両建てであれば、売玉を310万円で決済し
1000万円+310万円=1310万円の口座残高で、含み損310万円となります。
つまり、口座残高が1310万円に増えて、含み損はあるものの全く損失がないということです。
①と②を比較して、②の方が安全な資産運用かつ、強制ロスカットされにくいことが明らかでしょう。
つまり、あなたは、
「FX口座からの出金をめったにしてはならず、
しかも、常にFX口座資金の増加を図り続けなければならない」ということです。
むしろ、「FXは余裕資金でやるのではなく、生活に必要な最低資金だけ銀行口座に残し、それ以外の資金を全てFX口座にいれ、強制ロスカットにかかりにくいように口座資金を潤沢にしておく」方が資金的優位性があるのです。
そのうえで、「建玉数をうまくコントロールし、例えば、米ドル/円であれば、過去最低金額の75円よりも10円下がっても、片建てであったとしても強制ロスカットにかからないようにしておくのです」。
強制ロスカットにかかるなら、それは、明らかにポジションの持ちすぎですので、適切な、片建ての建玉数にするか、両建てを使い、買玉と売玉の差し引き枚数×1万通貨が強制ロスカットにかからないように調整してください。
この事例ですと、買玉10枚売玉9枚であれば、
買玉: -(86-55)円×1万通貨×10枚=-310万円
売玉:-(-(86-55))円×1万通貨×9枚=279万円
差し引き-31万円の含み損となり、口座資金が①200万円の方でも、証拠金維持率100%の業者だと口座資金残額が400,000円×100%= 400,000円になると強制ロスカットですので、強制ロスカットにかかることはありません。
3 「資金の多寡」・「ポジションサイズ」がFXの聖杯というわけではありません
読者は、「資金の多寡」・「ポジションサイズ」がFXの聖杯なのか、と思うかもしれません。
しかし、「資金の多寡」・「ポジションサイズ」は、FXの聖杯が導く資金的優位性のただの要素に過ぎません。
4 まとめ
(1)「レバレッジ25倍で建玉の枚数を少なくすることが最も安全な資産運
用」
(2)「FX口座からの出金をめったにしてはならず、しかも、常にFX口座資
金の増加を図り続けなければならない」
(3)「FXは余裕資金でやるのではなく、生活に必要な最低資金だけ銀行口
座に残し、それ以外の資金を全てFX口座にいれ、強制ロスカットにかか
りにくいように口座資金を潤沢にしておく」
(4)「建玉数をうまくコントロールし、例えば、米ドル/円であれば、過
去最低金額の75円よりも10円下がっても、片建てであったとしても強制
ロスカットにかからないようにしておく」。両建てを用いるとなおよい
です。