イシューからはじめよ - 何に答えを出すべきなのか、解くべき課題を見極めろ!

■はじめに
生産性の高い人(=短い時間で大きな成果を出す人)は、どのように考えて、どのように行動しているのか??
その方法を安宅和人さんの著作『イシューからはじめよ』(英治出版・2010年)から考察。

※注意
・この記事は、本著作の客観的な要約ではありません。
・この記事では、本著作のイシュードリブンの箇所のみを当方の解釈で紹介します。
・本著作では、その他に仮説ドリブン等についても有益な情報が書かれています。(後述)

■結論
1:『答えを出すことができたら、一番成果があがる課題』=『イシュー』を見極める。
いかに無駄な戦いを略して、デカい成果を得るかを考える。戦術より戦略重視。

2:イシューは、主語と述語を入れて言語化する。それができたら、イシューに最優先で取り組む。
何も考えずに根性論で、目の前の仕事を片っ端から大量に捌くこと(=犬の道)は、絶対NG!

※取り組む具体的な方法(仮説ドリブン等)は本著作を参照。

■結論の根拠
安宅さんが実践・継続されて結果を出してきた(マッキンゼー入社・再入社、イェール大学卒)方法ですし、多くのyoutuberが肯定的に取り上げ、Amazonレヴュー5000件越えで平均4.3以上の評価なので、再現性も高いと思います。

■これから必要なアクションは??
1:『解くべき課題』=『イシュー』を見極める
目の前の課題を解くのではなく、「何に答えを出す必要があるのか?」を見極め、そのためには「何を明らかにする必要があるのか?」という手順で動く。

2:次の5点を守ってイシューを作成する。
(1)本質的な選択肢であること
(2)深い仮説があること
(3)答えが出せること
(4)必要な一次情報を収集すること
(5)イシューは主語述語を入れて言語化すること
以下、詳述。

(1)本質的な選択肢であること
どちらになるのかによって、その後のアクションに大きな違いが出るもの。その問題が解けたら、スゴイ成果になるもの。

(2)深い仮説があること
非常識で賛否両論になるけど、やってみないと分からない仮説。多少強引でも良いので構造思考で仮説を立て、自分のスタンスを取る、自分なりの判断をすること。これによって、分析すべき情報と情報の分析結果の解釈も明らかになり、具体的な行動が起こせるイシューになる。

(3)答えが出せること
次の3つは避ける。
①パーソナルな問題(例:恋人や家族など答えの有無等よりも向き合うこと自体に意味がある問い)
②YESかNOで答えが出ない仮説を立てている。(例:市場規模はどうなっているのか=×、市場規模が縮小しているのではないか=〇)
③他人には解けても自分には手に負えない問題

(4)必要な一次情報を収集すること
現場の実情を知らなければ、理解できないことが多い。二次情報は引用者の都合の良い抜粋や一次情報の定義の誤認もあり得る。また、情報収集は仮説に必要な情報だけで良い。調べ過ぎ・知り過ぎても効率が良くない。

(5)イシューは主語述語を入れて言語化すること
曖昧さが回避される。言葉を使ってないということは思考していないということ。

以上をまとめた例:飲料メーカーの商品企画部で、あるビールブランドの売上が減っている現状だった場合(サラタメさんと同じ…ごめんなさい)

いきなり「ブランディングを向上させる(根性論・犬の道)」と目の前の課題に取り組むのはNG。

「ビールの市場規模はどうなっているのか」と抽象的な問いに留めるのではなく、「もしかしてビールの市場規模は縮小しているのではないか?(仮説)」と仮説を立てて、自分のスタンスを決める。

これにより、答えを出し得るイシューとなり(縮小しているか、縮小していないか答えが出せる)、自説を検証するために分析すべき一次情報(他のビールブランド、他のアルコール、他の飲料の売上等)も明らかになる。

情報収集の結果、ビールを含めアルコール飲料全体の市場規模は縮小傾向だが、ミネラルウォーターは企業・ブランドを問わず売上・消費量とも増加しており、その市場規模は長期的に微増傾向にあると分かった。

したがって、当社は、ビール事業自体を損切りし、ミネラルウォーター事業に路線変更した方が良い可能性があり…みたいな感じでしょうか。

■おわりに
本著作では、イシュードリブン以外にも、仮設ドリブン、ストーリーライン、絵コンテの作成…等々、たくさん書かれていますが、本著作を紹介されたほとんどの方(というか当方が知る限り全員)が、このあたりのことは全く言及されていません。

当方は、イシュードリブン以外の箇所を頑張って読みましたが、結論としてあまり理解できず、納得感も得られませんでした。時間がもったいなかったので、4時間かかった時点で損切りしました。

安宅さんが悪いのではなく、当方の理解力の低さが原因でしょう。強いて言えば、安宅さんのあげる具体例が、1つの分野(例えば脳科学なら脳科学)で、イシュー見極めから解の質向上まで一貫して記述してもらった方がイメージしやすかったかもしれません。
あるときは大学財政や科学、あるときは電子商品券や商品売上を例として記述されていた点が分かりづらかったです(安宅さんの教養の高さゆえに起こったことだと思いますし、多分野で具体例があり理解しやすいと認識される方もおられるかもしれません。)

■今回勇気をもらった動画
マコなり社長/「イシュー」がない人はヤバイ
https://www.youtube.com/watch?v=fUaRrlH4J_k

サラタメさん/【書籍 解説】イシューからはじめよ丨仕事が100分の1になる思考法
https://www.youtube.com/watch?v=NyhGDT26yno

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