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秒速5センチメートル桜花抄編

      DANGER

⚠秒速5センチメートルを私の脳内妄想で持論考察いたします ネタバレ注意⚠

 今回は『桜花抄』をテーマに考察します
 初めて映画で観た時、貴樹が明里に会いに栃木に向かう途中・・・大雪で遅れに遅れた時、明里の家に電話で中止か延期を話してみては?と思った
しかし小説では貴樹は明里の新しい家の電話番号を知らないという、当時『え?』と思った
この状況で『知らない』ってあり?
貴樹は手紙で電話番号教えてと書かなかった?
あるいは書いたけど明里が教えなかった?
あるいは最初から貴樹は聞かなかった?
明里は聞いてこなかったから教えなくて良いと思った?中学生で携帯電話も無い時代、このような状況では生命線とでも言えそうなものだが・・・
 そして貴樹が渡すはずだった手紙・・・
映画ではわからなかったが小説では別れようとする内容もであった、また小説ではあの手紙は渡しても渡さなくても結果が大きく変わらない・・・そんなふうに貴樹は思っていたようだ。
 最初映画を観た時は、時間はたくさんあったはずだし書き直したら?と思ったものだが・・・
別れるつもりなら書かなくていいかな?と貴樹は判断したのかもしれない・・・。
 そして遅れに遅れながら貴樹は明里に会い・・・
ささやかな時間を楽しみ・・・
雪道を歩き桜の樹の下でキスをする・・・

唇と唇が触れたその瞬間、永遠とか心とか魂とかいうものがどこにあるのか、分かった気がした。十三年間生きてきたことのすべてを分かちあえたように僕は思い、それから、次の瞬間、たまらなく悲しくなった。

(うらやまけしからん!!)
こうしてこの理想的と言ってもいい恋愛体験の一件で『別れようか』という気持ちから『やっぱり一緒にいたい』という気持になってきたのかもしれない。
 そして納屋で一晩過ごし・・・
(いろんな意味でスゴい・・・私の頭は昭和だからか?)
 翌朝、最後の別れ際、明里は貴樹に

貴樹君はきっと大丈夫だと思う。ぜったい!


 この意味をめぐって貴樹の中で人生の歯車が狂ったと私は思う
 明里は貴樹に対し『自分はもういなくても大丈夫だよね』という『交際終了』の意味で言ったと思う。
 しかし当の貴樹は明里から『私がいないからといって他の女の子とつきあったりしないよね?私だけを見てくれるよね?約束できるよね?大丈夫だよね?』
とこんな感じで解釈したと思う。
交際終了を考えていた貴樹にとって交際継続のトドメを刺されたような感覚だったのかもしれない。

ありがとう。明里も元気で!手紙書くよ!電話も!


あのあと電話番号を聞いたのだろうか?

      まとめ的なもの
1 貴樹は明里自宅の電話番号を知らない
2 貴樹が途中で手紙を紛失し渡せなかった
 時間はあったが書き直さなかった
3 キスして一晩たって、考えが変わったか?
4 明里は手紙を書いたが渡さなかった
5 どの程度本気で交際したかったか
(本気で交際したければ定期的に土日に会いに行けたのでは?中学生でも・・・)
6 明里の言った『大丈夫』の真意と貴樹の受け止めかた。
 交際『継続』か『終了』か結局どちらにも決めることが出来ず、その間茫漠とした時間が悪意を持って過ぎて行ったのであろうか?

つづく
 


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