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シグナル

*前書き
Note初投稿です。
うんこネタのエキスパートとして、うんこネタをアップしてみます。
よりによって、初投稿がうんこネタかよ!
という感じですが、まあ、読んでみてください。

風呂に入ろう、もしくはシャワーを浴びようとバスルームに入ってから突然便意を催す。
便意を催すなんていうと、表現としてはまだ柔らかく聞こえるけれど、そんな程度をはるかに通り越し、まさに便意、いや、便魔に急襲され、蹂躙されるというような、大変な事態に陥ることが稀にある。

便意。
便には小便と大便とがあるが、小便がしたいことを便意を催すという習慣はこの国にはなく、便意を催すというと、これは大便がしたいこと、つまりうんこがしたいことを意味する。

そんな便意を催す、つまり「うんこがしたい」が、単に「うんこがしたい」ではなく、急襲されるというようにその状態になる。それはとても恐ろしい事ではあるが、その不幸が我々の身の上には時に突如として降りかかることがあるのだ。

実はおおよその場合、その前ブレは有ったりする。
今、あなたが風呂或いはシャワーをしようと思い、それと同時に微かな便意に気づいたとしよう。
この時に、あなたは直感的に自分のうんこメーターを思い浮かべる。
もちろん世の中にうんこメーターなんてそんなふざけた物は存在しないのだが、なんとなくそれらしいメーターがあなたの頭の中に思い浮かび、そのメーターはうんこ充填度3~4割程度を示しているようだ。
すると、あなたはこう思うのだ。
「うんこ充填度3~4割。つまり6~7割の空きスペースありだな」
「まー、トイレ行かなくても大丈夫だろう」
「イケる!このままイケる」
「きっとイケる、じっちゃんの名にかけて!!」

しかし、これがのちに大きな災いとなる。
「イケる!このままイケる」
その判断のもと、バスルームに入ったあなたは、便意のことをすっかり忘れてシャワーを浴び始める。
ざーっ、勢いよく降り注ぐ熱いお湯があなたの肌を刺激する。

するとお湯を浴び始めてほんのわずかの間に、あなたの中で何かのスイッチがはいった。
それは恋の始まりのような突然の出来事だ。
いや、恋に限ったことではない。
何かの始まりは、いつも突然だ。
有は必ず無から生じる。

ん?
あ!

ぐぐぐぐぐー。
急に起こる激しい差し込み。

あ!
うんこしたい。
うんこしたいわ!
うんこメーター3~4割って思ってたけれど、あれ、間違いだったみたいだ。
6~7割の空きスペース?
なもんあるか。
これ、ほとんどマックスだわ。
なんの余裕もないわ。

さあ、どうする。
どーする、自分!
体はすでにびしょびしょ、ずぶ濡れ。
でも、まだ洗い終わってはいない。
上がってからトイレに行けばいいのだけれど、もう、そんな余裕もないくらい、うんこメーターは99%。時に100%を振り切っている。
もう無理!
このまま我慢し続けるとか絶対無理!

体を洗い終わってもいないのに、とにかくここでいったん中断だ。
慌ててバスルームから出て、あなたはびしょびしょの体をバスタオルで大急ぎ、かなり雑にぬぐい、そしてトイレに駆け込むのだ。

流石に真っ裸のままトイレに駆け込むわけにもいかず、半ばびちょびちょの感じでパンツを履いてシャツを着てトイレに駆け込んだあなた。
あなたが移動したあと、つまり風呂場からトイレまでの間、床にはこぼれた水の跡が点々と。その床はもちろん、きちんと体を拭ききらずに着たシャツもパンツもびしょびしょだ。

何が原因だ?
何がこの事態を招いた?

そう。
うんこしなかったからだ。
服を脱ぐ前、確かにその予兆はあったのだ。
「なんか、うんこしたいなあ。」
あなたは確かにそう思った。
そう思ったのに、「うんこメーター3~4割だ」と、「このままイケル、うんこせずにイケル」と、なんの根拠もなく、そんな甘い判断を下したのだ。
「じっちゃんの名にかけて」
???
どのじっちゃんだ。
そんなじっちゃん、要らんわ!

風呂場に入り、一旦体を濡らしてしまってから、うんこのために外にでるのは、とても大変なことだ。
そんなこと、誰でも考えられること、予見可能なことなのだ。
であれば、あれ?っと思った時点であなたはトイレに入っておくべきだったのに。
服を脱ぐ前に、トイレに行っておくべきだったのに。
それを怠った、甘い見立てのあなたの行動が招いた今回の不幸だ。
あなたはそのことをしっかり理解し、次の成功への糧としなければならない。
じっちゃんの名にかけて。

て、あなたは、って、それ全部自分宛みたいな気がせんでもないなあ。
しらんけど。

おわり

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