3月10日

昨晩、急に思い立って東京にきた。ほんとに、なんの計画性もなく着替えの下着とお財布、携帯だけ持って特急に乗った。突然恋人にすごく会いたくなって、考えてたらあれ今日行けるじゃん、行くか…?、来ちゃった、という感じで移動した。東京、一瞬で来られた。
特別な予定も計画もないので、平日でも会えそうな知人に連絡をした。
3ヶ月ぶりの都会。人とお店の数が多くて、情報量の多さを実感した。こんな場所で住んでいたら、無意識的に情報の処理が行われるだろうし、神経が疲れるのも無理ないよなあ、と思った。暮らしているときは気がつかなかったこと。
買い物とかしたいなあ、と思ってたけどお店の連なりを見ているだけで中に入る気分になれなかった。からだが都会に順応できない。中央線の割と知ってるところを散歩した。気温が高くて、みんなうすいアウターを着ていた。春の色の服。自分だけが冬の格好をしていて恥ずかしかった。わたしが住んでるところはまだまだ冬の季節です。
結局、知っている喫茶店に入って、本を読んでいた。松本とやってることが変わらない。恋人の家に行って、ご飯を食べて、寝て起きて、数ヶ月前と何も変わらなくて、パラレルワールドにいるような錯覚をおぼえた。エヴァンゲリオンの映画観てから、目の前の現実のほかに何層もの知覚できない世界が在って、そのそれぞれに自分が同時多発的に存在しているような気がしている。たぶん、ほんとうにそうなんだと思う。わたしたちは視覚を信じすぎてる。

帰り際に離れたくない、と言ったけど、わたしは自分から遠くに引越して離れていったし、勝手な言動をしていると思う。今日だってちゃんと帰るし。

駒沢の近くにいたので有吉さんに連絡したら、「いま、日本海にいる」と言われた。シュウさんが散らかってるけど来ていいよ、と言ってくれたのでSnow shovelling に行った。話してるとやっぱりこちらにいた時と何も変わらないし(お店の内装は変わってたけど)、へんな感じ。

BERGでたかこさんに会って、あかりちゃんは仕事で来れなくて、次はちゃんと事前に連絡をしてから来よう…と思った。
一緒に住んでいたときの、長い雨の夜の話になる。わたしはその夜のことをすっかり忘れていて、たかこさんに言われて、かなり鮮明に思い出した。あの夜の会話や、一緒に過ごした時間は、何度でも立ち返りたい大切な記憶のはずなのに、ひとりでは思い出すことができなかったことがショックだった。
思い出せてよかった、と落ち着いたあとに、いや、なんかそういうことじゃないんだよなあ、と思う。なんだか大きなことを見逃しているような気がする。忘れることよりも思い出せなくなることの方がずっと怖い。

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