怪文書 (#2000字のホラー)
一九八九年十一月十五日、私達の大切な娘『東条 理佐』(当時八歳)が、家の前で遊んでいる中、忽然と姿を消しました。私が風に吹かれた洗濯物に気を取られた、ほんの数分間の出来事でした。
私達は必死になって探し回りました。しかし、誰も理佐を目撃した人はいません。
その日から私達夫婦の時間は、止まったままです。
何度も警察には出向きました。
多くの方々にご協力頂き、テレビや雑誌新聞各社、色々な場所で理佐に、理佐を拐った犯人に呼び掛けました。
しかし、私達の大切な理佐には未だに逢えていま