午後7時
午後7時の電車でもこんなに人が少ない
鏡のようになった車窓には
まだ今日が残っているよ
流れて行った病院は君の苗字と同じ
偉人が死んだ夕方に
流れた出鱈目なニュースの色
電線の海の向こうには
デジャヴのようになった虹
覚えた頃には重荷になって
忘れることは哀しくて
同じような日々を繰り返せば
退屈になって意味を探す
君は何度も名前を変えて
私に付いたり離れたり
もう少しまともになってよと
互い言い合う鏡のように
許せない私を許したけど
許した君のことは許せなかった、ね
君を嘲笑っている風が
まだ耳障りな夕暮れは
田を焼く煙たい匂い
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