なんだかんだで青学が強かったということで

第100回東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)は青山学院大学が2大会ぶり7回目の総合優勝を飾りました。
2位は駒澤、3位は城西、4位は東洋が入りました。
一方、前回2位で優勝候補と目されていた中央は13位に沈み、予選会に回ることになりました。

今回の大会は間違いなく駒澤が絶対的な優勝候補だったことでしょう。
競馬的なオッズで言えば1倍台の。
そして往路に10000メートル27分台のエース級3人を1~3区に入れて他校に影を踏ませない完全優勝をもくろんでいたようです。
確かに1位で鶴見には来ましたが、2位との差はそんなに開けられませんでした、そして2区で詰められて、3区で青山学院にわずかながら前に出られてしまったことでレースプランが狂ってしまったのでしょう。
結果的には追いつくこともできずに大手町には6分半近くの差を付けられて、2年連続の大学3冠はなりませんでした。

一方の青山学院は12月上旬に感染症が蔓延してしまい、練習量を抑えめにしたところ、それが功を奏して選手のコンディションが良くなってのあの驚異的な記録です。
1区以外は区間3位以内でしたが、その1区とて駒澤の選手に食らいついて、引き離されるも首位駒澤から35秒しか離されていませんでしたから及第点だと思います。
やはり3区の太田選手が平塚で駒澤に先着したことがとても大きかったと思うのです。
その勢いのままに4区佐藤選手が駒澤を引き離し、5区若林選手が区間記録を上回る記録で往路新記録のゴールテープでした。
そして復路は箱根初出場だった各選手が自分の力以上の力を発揮し、復路だけでも駒澤に4分差を付けた格好になります。

駒澤以上に青山学院が速かったということにもなるのでしょう。

城西も過去最高の総合3位に入って初めてのメダルとなりました。
前々回は予選落ちをしてしまいましたが、そこで櫛部監督が総合3位を目指すと宣言して、それに見合う強化をした結果が3位なのです。
MVPこと金栗四三杯も5区で区間記録を樹立した山本唯翔選手に与えられましたし。
ただ来シーズンは山本選手などの4年生が抜けますので、それ相応の強化をしていく必要はあるでしょう。
幸いにも全日本大学駅伝はシード権を獲得していますので、余裕のあるトレーニングは積めるとは思いますが。

そして中央。
1区溜池選手が出遅れてしまい2区の吉居大和選手、3区中野選手が伸びずに往路13位に終わり、復路では6区浦田選手、7区の吉居駿恭選手が快走して一時はシート圏内に入りましたが、8区で沈んでしまい、総合13位でゴールとなりました。
聴くところでは12月の直前合宿で感染症に集団で罹患してしまったそうで藤原監督は一時棄権も考えたそうです。
結果的にリカバリーが間に合わずに・・・ということになりました。
大手町に帰ってきて藤原監督の疲れましたというコメントが全てを物語っている気がします。

次に日大。
4大会ぶりの出場でまずはタスキを繋ぐという目標は達成できての15位です。
往路の平塚では4位で中継してもしか・・・という思いが関係者に会ったのかも知れませんが、その後が続かず往路19位とはなったものの、復路で盛り返しました。
新監督になってチームとしての力が付き始めているようですので、次の大会は意外と面白いかも知れません。

大東文化も8区ワンジル選手が大ブレーキになったものの、見えない差を追って何とか10位に滑り込んでシード権を確保しました。
ワンジル選手の取り扱い方がいろいろな意味で難しくなるかなとは思いました。
予選会では途中棄権して(それでも予選会1位通過)エントリーリストを見て入れたのか・・・と思ったくらいですので。

そして我が母校である駿河台。
前回の予選会(久しぶりの昭和記念公園周回コース使用)では惨敗し、さらに昨年の全日本大学駅伝予選会では実質最下位に沈み、チーム内で退部者が続出したりと色々あった中で予選会を何とか通過して本選出場となりました。
5区の倉島選手が区間5位の好走で一時はシード圏も見えていましたが、6区で遠のいてしまい、やはりまだまだなのだなとは感じさせられました。
とはいえ下級生中心のオーダーだったとは言えよく戦ったと思います。
残念ながらタスキは復路の鶴見でつなげませんでしたから、来シーズンはシード権とともにタスキを繋ぎきるということも目標になったことでしょう。

あと特筆すべきは青山学院が速すぎてしまって、出場23校中16校が復路一斉スタートとなってしまい、総合順位が一目で分からない状況になったことでしょうか。
そこに日テレが誇る速報システムの本領が発揮されたわけです。
しかもテレビのデータ放送とも連動していたのですから。(本放送より訂正が入ったりなどでディレイはありましたが)

ある意味正月のコンテンツとしては鉄板でしょう。
赤坂など思い切って評判だったドラマの再放送に舵を切る潔さでしたし。
とはいえ往路は前日の地震があったため、その情報を伝えた分用意していた素材が流せなかったとは思いますので、できれば日テレジータスあたりでディレクターズカットとして流してほしいものです。
そこまで使用許可を取っているかどうかにはなるでしょうけど。

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