ついに年貢を納めたか。

読売ジャイアンツの原辰徳監督は。

すでに4位が確定し、ジャイアンツ史上初の同一監督による2シーズン連続のBクラスという屈辱となりました。
特に阪神タイガースと広島東洋カープに大きく負け越しているのが4位という結果に繋がっていることでしょう。
極めつけは甲子園で、眼前で優勝を決められて岡田監督の胴上げを視させられていたのですし。

よく言われているのは全権監督としての立ち振る舞いでしょうか。
成績が出なかったことも相まって週刊誌やネットメディア、さらにはネット民の格好の餌食になってしまいました。
やる事なす事がなかなかうまくいかず、自分で呼んでおいたコーチを遠ざけて、イエスマンだけで一軍のコーチングスタッフに加えて、選手の世代交代がうまくいっていないのも目に見えてもいたように思いました。

特徴として丸選手と坂本選手の代わりが中々出てこなかったのもあります。
終盤になってルーキーの門脇選手がショートに出てきて、ショートの坂本選手がサード、サードだった岡本選手がファーストに回っていたとはいえ。
他にもドラ1の浅野選手や秋広選手なども出てきましたが、中々定着できてない印象でした。
投手陣もタイガースのそれと比べて物足りない印象はありました。

そういうのを踏まえれば4位というのは必然なのかも知れません。
そして後ろ盾だったはずの山口オーナーが来シーズンに向けてネガティブな発言をしたことで、おそらく観念したのかも知れません。

ただ問題はこの後。
原さんがGMなどでチームに残ったら何も変わらないと思います。
ここは思い切ってジャイアンツのいかなる職位から離れていただかないかぎり、明るい未来は無いように思います。

ただ、次期監督候補として阿部慎之助ヘッドコーチの名が出ていますが、この方は、どちらかというと昭和風情のパワハラ気質のある方です。
二軍監督時の出来事やヘッドコーチに昇格してからも原さんからアンガーマネージメントをされているような方です。
何となく、名古屋の球団を指揮しているあの監督の匂いを感じてしまうのです。
もしそうなるとすればおそらくジャイアンツとその球団とでの最下位争いが現実味になりそうな気がしてなりません。

ここは思い切って球団主導で二岡現二軍監督に任せた方がよい気がします。
ファイターズや独立リーグなど外の経験も豊富で、三軍監督も経験していますし、なにより今シーズンはイースタンで優勝しています。
（一軍二軍間の往来があったかが疑問ですが）

小手先を変えるだけでは阪神に太刀打ちできるとは思えません。
思い切って数年先を見据えて優勝を見据えながらも若手を使っていくしかない気もしています。

来シーズンすぐに優勝だ！と思っているファンはそんなに居ない気がします。
いまやジャイアンツとて球界の盟主であるとは若い層が思っていませんので。
（巨人大鵬卵焼きで育っている今の年寄りどもはジャイアンツが頭のレジストリに深く刻まれていますが）
最近のFA戦線を視てもジャイアンツはそっぽを向かれています。
おそらく選手間でジャイアンツの評判が回っていてブラックというスティグマが押されているのでしょう。
よい例としてライオンズからFAでバッファローズに移籍した森友哉選手は、ジャイアンツからのオファーに目もくれていなかったと聴きますし。

それでも巨人に憧れている選手はいるらしく、イーグルスの松井裕樹投手はまさのその例で、ちょうどFAもあるので・・・というシナリオがまことしやかに出ています。
そうなるとイーグルスから人的補償でだれかが持って行かれるでしょうが。

ちなみに今シーズンジャイアンツに戻ってきた長野選手やソフトバックから移籍して今シーズン限りで引退した松田選手は元々巨人ファンだったそうです。
長野選手は大学卒業時にファイターズに指名されながらも拒否して社会人に進んでいたくらいです。
その長野選手が丸選手の人的保証でカープに移籍しても、しっかりチームに貢献していたことでカープの鈴木球団本部長が最後はジャイアンツでユニホームを脱ぐべきだという思いからジャイアンツ側に持ちかけて無償トレードでの復帰が決まったと聴きますし、松田選手の場合は選手生活の最後をジャイアンツでプレーさせてあげたいということで王球団会長が原監督に持ちかけたと聴きます。
松田選手はジャイアンツにはいないタイプの選手でしたから一シーズンだけとはいえその魂を受け継いだ選手は多いだろうと思います。
できれば二軍か三軍のコーチに居てほしいとは思いますが、ホークスも手を上げるかも知れませんし。
ただご家族は福岡にいらっしゃいますからね。

ただ、地上波での全国ネットでの野球中継はガタ減りしていますし、各地方はキー局から許可を得て時間限定で地元球団の中継をしています。
これがジャイアンツのブランド力が激減した最大の要因と思われます。
他方でスカパー！、そしてネットで言えばDAZNなど視られるチャネルは増えています。
つまり自分で視たいと思えば視られるチャネルはあるのです。

とはいえ、地上波という（出来損ないの）幕の内弁当の中にも入れておかないとアピールは出来ないのも未だに事実なのです。
ライトユーザーを取り込めないからと言うことなんでしょうが。

なによりジャイアンツ一強時代では無いことは最近の成績を見ても明らかです。
印象的なのは日本シリーズでホークスに連続でスイープ（4戦全敗）をくらっていることでしょうね。
今の子供世代でもその親（だいたい私くらいの世代）が必ずしもジャイアンツ好きではないのですし。
（その上の世代はジャイアンツしか知らない世代ですが）

ここはいったん全てを再構築していかないと強いジャイアンツがよみがえるのは相当難しいでしょう。
もうFAに頼る小細工だけでは衰退していくだけですし。
元タイガースながら報知に寄稿している掛布さんがよくおっしゃるのは強いジャイアンツと戦わないとハリがないと言うこと。
今シーズンはそういう意味でも不満だったそうですし。
そして日曜の朝のどちらかというと年寄りとネットニュースの記者もどき向けの番組のMCである「元俳優の年寄り」（そういうカテゴリーのが罹患する精神的な病にかかっているように推測される）などその傾向が強いようですからね。