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いつになったら七尾に列車が走るのか。

元日の夕方に発生した能登半島地震で交通機関にも大きなダメージがありました。
地震当日と翌日は北陸地方を中心に広範囲で鉄道が止まり、徐々に運転を再開していますが、現時点(2024年1月10日)で、以下の区間が運転を見合わせています。

・JR西日本七尾線→高松~和倉温泉
・のと鉄道→全線

JR七尾線に関しては、高松~羽咋(はくい)間はどうにか運転再開の目途が立っているようですが(余震具合でもう少し時間がかかる可能性があるそう)、羽咋から七尾を経て和倉温泉までの区間は現状運転再開の目途が立っていない状況となっているそう。
これにより和倉温泉に向かう特急サンダーバードは金沢~和倉温泉間は運休とされ、特急能登かがり火号と花嫁のれん号も当面の間運休となります。

そして、のと鉄道も線路や駅の設備に相当なダメージが出ていて運転再開の目途が立っていないそうです。

何分、のと里山空港にも甚大な被害が出ましたし、能登半島へ通じる高規格道路や一般道も各所で被害が出てきて往来も普段以上にできない状態です。
復旧工事をするにも相当時間がかかることは容易に想像できます。

さらに七尾線の先の、のと鉄道の和倉温泉~穴水間はJR西日本が施設を所有している形でもあります。
のと鉄道はJR西日本から設備を借りて運営をしています。
ですので、今後はJR西日本が七尾線に対してどのようなスタンスで臨むかで復旧のストーリーが変わってくるものと推測されます。
今年の3月に控えた北陸新幹線の敦賀延伸で北陸本線の金沢~敦賀間がJR西日本からIRいしかわ鉄道とハピラインふくいに運営が移管されます。
これにより北陸本線から分かれているJR各線がより離れ小島状態になります。
おそらくJR西日本としても離れ小島状態の各路線をどうするかは存廃を含めて考えていると思います。

富山の2路線(城端線と氷見線)については、JRや富山県、沿線自治体で協議会が発足して、その結果将来的にJRからあいの風とやま鉄道へ移管する方向になっています。
七尾線も4両編成で運転しているくらいの輸送ボリュームがあるとは言え、JR西日本が東日本大震災で被災したJR山田線で適用したスキームのように(穴水までを含めた)復旧作業までは行った上で、津幡~和倉温泉間をIRいしかわ鉄道へ車両や設備も含めて移管する形もあるのかなと思いますし、もっと突っ込んだ話をすればのと鉄道をIRいしかわ鉄道に組み入れる可能性も否定はできないのかなと思うのです。

いずれにしても、七尾まで鉄路で行くのには相当時間がかかると推測されます。
被害の大きさに特に羽咋以北で全容が把握し切れていないようにもみえますので、全線での運転再開は半年単位でかかると思われます。
余震も収まっていない中で復旧作業に尽力されている皆様には頭が下がる思いです。

とはいえ鉄路も道路も被害を受けている中で石川県内を走る北陸鉄道のバスも能登半島内および能登半島方面の特急バスも運休していて、復旧の目途は立っていないのです。
不要不急、もっといえば物見遊山で能登半島方面へ行くなと言っているのに・・・。

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