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ヒメボタルの情景 ファインダー越しに

ヒメボタルが舞う季節がやって来て…、今年も観に行く事が出来た。3度目になる。今年の夜の森は乾いていたように思う。まだ5月という事もあるのかな、月も出てなくて、ウシガエルの鳴き声も控えめで、静かで軽やかなヒメボタルの舞う姿に、私のこころも軽くなった。

今年は、一眼レフカメラを連れていったので、ファインダーから覗いてみる事にした。どうやったら撮影できるのか、ヒントをくれた友人のお陰で、ヒメボタルの光だけ、撮れたというか写ってたって言う方が近いかな 笑。

でも初めてだったので、かなり嬉しくて、楽しい夜になった。

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真っ暗闇の中、光る物体…、これが今の私の精一杯 (^^;

30秒から1分、シャッターを切ってるうちに、カメラの前を横切るヒメボタルの光が撮られている。それを何度か繰り返したのだが…。

ちょっと目疲れてきて、目を閉じてイスに座り込んだ。目を開けると、近くを舞うヒメボタルが見えた。はっとした。発光した光だけじゃなかった、そこにホタルが見えたのだ。あ〜そうだ虫だったんだよね。

あんな暗闇の中、しかも発光の光もあって、ホタル本体が見える筈ないよなと思って色々考えてみた。カメラ越しのホタルは完全に光だけ。それを見た後のライブだから、その違いが浮き出たのか…。二三日前に発光してないヒメボタルの写真を見ていたからか…。それらの映像の記憶が重なり合って、私の今宵のヒメボタルの情景は出来上がっているのかもしれない。

奇麗な背景も写ってるようなホタルの写真は、何枚かの写真を重ねたりして作るそうだ。私も自分の感覚と記憶の中で同じように重ねて情景を作ってたんだと思うと、その作業への違和感が少し柔らいだ。

撮影後の夜の森の散歩もステキだった。懐中電灯を頼りに、虫や樹液を探しながら、静かに歩く。池にさしかかり、空と樹々が写る湖面をながめる。

今回は月がない、よく光ってる星が湖面に写っているのが印象的だった。一緒に歩いてる友人たちが空気のようだな、幸せな時間と空間だった。

さて、次回ヒメホタルの舞いを見にくる日まで、また一年、精一杯の自分を愉しむとしよう、心の底からそう思った。

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奇麗な蛾が、蝶みたいに停まっていた

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これ、真っ暗なんだけど、スキな一枚(^^;

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