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眠れぬ夜の回想

こんなのは、久しぶり、どうしても眠りにつけない。様々な出来事や思いが、ぐるぐると繋がって絡まって、解けない。

少し前の私だったら、こんなの普通だった。毎夜寝付けない。理由は簡単、明日朝を迎えることが、怖くて苦しくて仕方がない、それだけ。

今夜の眠れぬ私は、それとは違う。明日朝が来るかどうかなんて、明日にならなきゃ分からない…、永遠に覚めぬ朝もある、それも悪くはないなんて事も考える。

ふと、彼女のことを思う。今どうしてるのか、何を考えているのか。買ったロープは捨てただろうか。大粒の涙は、流しきれたのだろうか。

ベンチに座って不忍池を一日中眺めてた少女は、今でも彷徨い生きながらいでる。「消えたい」って、思わぬ日は時はなかった。

何故消えなかったのだろう。何故生き続けているのだろう。そんな事は何故のままに時間の流れに呑み込まれただけ。

今も、時に「消えたい」がやってくる。「久しぶり」って、言葉をかてみる。「まだ君は腐ってないようだな」ニヤリと応える。

「あー、今の世の中、腐りたくても腐れないのさ、鮮度を保てるわけでもないのにさ」そんな会話を交わす。

辛ければ、頼ればいい、当たりたければ、ぶつければいいよ。それもダメなら、とことん沈黙も悪くない。真剣なら、そこから何かが始まるから。君だけじゃない、皆んなに始まるからね。

4:05…、そろそろ眠りにつける時間帯かな。眠れないのは生きてる証、消えたいは、生きるそのもの。さて明日は来るだろうか。来たら、その日一日流されてみない?何も考えずに。いつか岸に辿り着くその日まで、爆発して木っ端微塵になるその時まで。とりあえず私は一緒に流れて行きたいんだ、不器用な君と…。


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