見出し画像

デザイナーがAfter Effectsを学ぶ / 1ヶ月の記録 / 勉強方法とコツ

ブランディングデザイン会社neccoでデザインの仕事をしながら、7月からAfter Effectsの練習を始めました。

最初は全然使い方がわからず、「難しそうだしやめとこうかな、やっぱりデザインに専念した方がいいのかな」と思うこともありましたが、1ヶ月間練習を続けるうちにどんどん楽しくなってきました。

▼はじめの頃に作ったもの

▼10日目に作ったもの

▼20日目に作ったもの

この記事では、After Effectsを始めて1ヶ月の間に取り組んだこと(学習方法と内容)、学ぶ上で大切だと思ったことを書いていきます。

After Effectsの練習を始めた理由

普段はグラフィックやWebデザインの仕事が中心で、自分で動画を扱う・作る場面はほとんどありませんでした。そんな中、After Effectsの練習を始めた理由は以下です。

After Effectsを始めた理由
1.個性・世界観をもっと伝わりやすくしたい
2.情報をよりわかりやすく伝えたい
3.新しいことに挑戦し、成長し続けたい

静止画より動画の方が世界観・ストーリーを表現しやすく、情報が伝わりやすいです。アイコンやキャラクターが動いたり、サービスの説明動画が使用されているWebサイトも、最近では珍しくありませんよね。アニメーションを使ったロゴでコンセプトやサービスのイメージを伝える企業も増えています。

世界観をより伝えやすいこと、情報をわかりやすく伝えられことはブランディングにおいて重要であり、それができる動画を活用しない手はありません。

neccoでできることの幅を広げ、アウトプットのクオリティを今よりもっと上げていきたいという思いと、常に新しいことに挑戦し、成長し続けたいという好奇心からAfter Effectsの練習を始めました。

After Effects勉強の流れ

実際には次のような方法で1ヶ月間After Effectsを学びました。

After Effectsの勉強方法
1. 目的と目標を決める
2. チュートリアル / 本を参考に作ってみる
3. YouTubeで適宜調べながら作る
4.チュートリアル / 本に頼らず作ってみる

1〜4を順番にやっていくというより、
1:最初に設定、適宜修正
2〜4:常に繰り返す、順番はあまり気にしない
という感じでやってきました。

1.目的と目標を決める

最初に目的と目標を設定しました。After Effectsは動画編集に関する機能がとても多く、初心者が効率よく学ぶにはやりたいことを明確にし、「これはやる、これはやらない」と決める必要があると考えました。

私の場合、前述した「After Effectsを始めた理由」が目的にあたります。目標はより現実的でわかりやすいものにしたかったので、YouTubeViemoPinterestBehanceDribbleなどでひたすら動画を見て保存し、その中から「これを作れるようになろう」と目標にする動画を決めました。

同時に、派手な3D表現やアーティスティックな動画の習得は目指さないことを決めました。

After Effectsを学ぶ目的と、それを達成するための目標=通過点が決まったら、今後やるべきことをさらに細分化してタスク化します。

2.チュートリアル / 本を参考に作ってみる

目標を決めた後、最初はAdobe公式のAfter Effectsチュートリアルをやってみました。「ここを触ってね、次はここだよ」という感じで手取り足取り教えてくれるので、「After Effectsを使ってみる」という第一ハードルはクリアしやすかったです。

初心者のうちから難しいことをすると挫折してしまいやすいので、基本的な操作・機能に慣れるまではYouTubeなどでチュートリアルを見てモーショングラフィックスの練習をしました。

ただ、無料でやり方を教えてくれる動画はたくさんありましたが、難易度を判断する目が育っていないため、どれに手をつければいいかわからない場面も多くありました。

そこで、さらにハードルを下げることに。

基本から少しずつ難易度を上げて体系的に学ぶため、以下の本を購入。映像編集というよりはモーショングラフィックスを使った動画を目標にしていたため、こちらの本を選びました。

本の購入後は内容に沿って練習していきました。一部ですが、以下のようなものが作れるような本の内容になっています。

基本的には本の内容を参考に作っていますが、デザインやテキストなどは自分好みにアレンジしてるものがほとんどです。

本の後半では3Dやエフェクトアニメーションなどが学べるようになっていましたが、現時点でそこは目標としていないため、必要な部分だけ読みました。

3.チュートリアルをもとにアレンジしてみる

本やチュートリアルで学ぶ場合に気をつけたいのは、内容に沿ってやっているだけだと「できるようになった気分になる」こと。

いずれもわかりやすく丁寧に教えてくれるので、その通りにすればそれっぽいものができあがります。自信はつくかもしれませんが、あくまで「できるようになった気がする」だけ。

そのため、自力でモーショングラフィックスを作れることを目標にしている場合は、本を閉じて作り直してみたり、デザインを変えてみたりしないと身につきません。

必ずしもすべて自力で作れるようになる必要はないと思ってますが、アレンジすることでデザインの勉強にもなりますし、動きのバリエーション、感覚を身に着けるためにやった方がいいと思います。

4.チュートリアル / 本に頼らず作ってみる

なんとなくAfter Effectsの使い方がわかってきてからは、自分で作ってみる機会を増やしました。結局はトライ&エラーを繰り返して身につけていくのが一番の近道かと思います。


※以下BGMありです、ご注意ください。

こちらは「集英社文庫キャラクター”よまにゃ”紹介ムービー」を参考に作らせていただきました。イラストとBGMはneccoオリジナルです。

イラスト素材について、neccoには可愛いイラストを描いてくれるメンバーがいるので練習用素材に困ることはなく、何か作っているのを見つけては「Aiデータ共有してください!」と言ってデータをもらってました。

素材がない場合は、unDrawイラストACなどを利用するといいかもしれません。

After Effectsを学ぶ上で意識したいこと

ここまで1ヶ月間で私が取り組んできたAfter Effects勉強法を紹介しましたが、もっと効率的にできたと思う部分もあり、今後の自分と誰かのために、After Effectsを学ぶときのコツ、意識したいことをまとめておきます。

After Effectsを学ぶときのコツ、意識すること
1.目標を立てる / 作りたいものを決める
2.チュートリアルだけやらずに自分で作る
3.いい見本をたくさん見て学ぶ

時間は無限ではないので、最初に目標を立てた上で、ときどき寄り道しながらゴールを目指していくのがいいと思います。

チュートリアルだけやっていても「できた気分になる」だけなので、最初はいいけど少しずつ自分で作る機会を増やすこと。チュートリアルを利用するならそのままマネして終わりでなく、少しデザイン(配色・フォント・文章・レイアウトなど)や動きにアレンジをつけてみる。そうするとデザインの勉強もできて学びが深くなり、なんとなく自分らしさが出せます。

常日頃からやっておきたいのは、いいお手本(動画)を見ること。YouTubeViemoPinterestBehanceDribbleなどが参考になります。アプリのUIもよくできているので、試しに作ってみると勉強になります。

おわりに

デザイナーがAfter Effectsでモーショングラフィックスを練習する過程、1ヶ月目の記録でした。

最初は本当に難しくてやめようと思う場面もありましたが、今はAfter Effectsに対する抵抗もなくなり、「これ動かしたらおもしろそう!」「ちょっと動かしてみていい?」と言うことも多くなりました。

最初は上手くいかなくてしんどいしへこむけど、そのときダラダラやったらつらい時間も長くなる。投げ出したいと思う回数も増える。投げ出したら自分にガッカリする。けど一つ壁を越えて少しでもできるようになると楽しくなる。だからはじめはとにかくやる。最初が肝心。

上記のツイートでも書いているように、上手くいかない時期があってへこむことも多々ありますが、早くその時期を抜け出すためにも集中して取り組む期間は必要だと思います。

7月はまさにその期間で、投げ出さずに毎日コツコツ継続したからこそ、今は楽しいと感じられるようになりました。

引き続き楽しみながら勉強を続け、より良いアウトプットができるように成長していきたいです。

デザインの勉強やスキルアップのために活用させていただきます!