「偶然」
あなたを知らない世界で
生きてきて
ある日 偶然が重なって
ふたりは出逢った
それを運命と呼ぶ人もあれば
分岐点と記す人もいた
人はそれぞれ
大切な日をいっぱい持っていて
よろこびと悲しみと
戸惑いと憂鬱
期待と不安と
希望と絶望
それから
それから
言葉にならない
両手いっぱいの想い
想い出は
人々の記憶の光と影
コインの表と裏のように
美しさと残酷さを
合わせもって
感情と手をつないでいる
あの日偶然
あなたと出逢った
あれもこれも
ふたりは違っていたけれど
いちばん大切な
心の音色が
とてもよく似ていた
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