刹那

絶え間なく流れる河のように
時は過ぎて行く

それなのに
どうして
心の浮き沈みに
一喜一憂して
あたかもそれが
永遠の重しのように
わたしの肩は
頼りなくため息を
繰り返すのか

それは
甘えである

この身も蓋もない
自問自答に
わたしの心はかえって
笑ってしまった
むしろ笑い転げて
我に返った


この世界の
壮大なる悲劇も
華麗なる喜劇も
ひとつの生命にすぎない
陰と陽
光と影
そうして無数の星の
ひと欠片が
わたしであり
きみであり
集合体であり
分子であり
原子なのだ


儚く消え去る
刹那を背負って

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