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屈託のない心


心が笑っていた
心が泣いていた
なんの屈託もなく
ひたすら素直に


心が嬉々としていた
心が悲しんでいた
なんのためらいもなく
ひたすら真っ直ぐに

溢れ出た感情は
愛に満ち満ちて

ことばより先に
心が感知して
愛という
捉えどころのない
問いに
僅かに頷いた
瞬間をみた

架空と現実の狭間で
行き来する
フィクションも
心の書庫で
時折目を覚まして
ノックするけれど

ほんの数秒の
きみの笑顔
きみの涙に
勝るものはない

かけがえのないきみが
いない世界なんて
酸素と二酸化酸素のない世界で
生きろ!といわれるくらい
想像すら難しい

やがて訪れるいつかなど
永遠の果てに放り投げられたら
どんなにいいだろう なんて

いつまでも
聞き分けのない子供みたいに
頭の中でクルクル シュルルル
逃避行してしまう

それでも
時は止まらない
悲しみに暮れた夜も
壊れたオルゴールの音色も
傷ついた天使の背中も
そのままここに存在していて

すべてを包み込んで
朝を迎える

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