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salt_5
屈託のない心
心が笑っていた
心が泣いていた
なんの屈託もなく
ひたすら素直に
心が嬉々としていた
心が悲しんでいた
なんのためらいもなく
ひたすら真っ直ぐに
溢れ出た感情は
愛に満ち満ちて
ことばより先に
心が感知して
愛という
捉えどころのない
問いに
僅かに頷いた
瞬間をみた
架空と現実の狭間で
行き来する
フィクションも
心の書庫で
時折目を覚まして
ノックするけれど
ほんの数秒の
きみの笑顔
きみの涙に
勝るものはない
かけがえのないきみが
いない世界なんて
酸素と二酸化酸素のない世界で
生きろ!といわれるくらい
想像すら難しい
やがて訪れるいつかなど
永遠の果てに放り投げられたら
どんなにいいだろう なんて
いつまでも
聞き分けのない子供みたいに
頭の中でクルクル シュルルル
逃避行してしまう
それでも
時は止まらない
悲しみに暮れた夜も
壊れたオルゴールの音色も
傷ついた天使の背中も
そのままここに存在していて
すべてを包み込んで
朝を迎える
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