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研究室選択のススメ

はじめに

研究室の選び方について述べた文は数多く存在する。
私もそんな文章や先輩方の助言に基づいて研究室選択をした人間の一人だったが、結論から言うと研究室選択に失敗したと感じている。
このnoteでは実際にどんな研究室だったのか、研究室選択時の判断として何がだめだったのかなどを述べていこうと思う。
自分語りが長くなってしまったので、最後の私が思う研究室選びのポイントだけ読んでください。

私の研究室は、ホワイト研究室だった

私の研究室は、ホワイト研究室だった。
初期にあった基礎ゼミが週4回ほどあり、最初のころは忙しいと感じていたがそれも慣れ、2か月も過ぎれば既定の範囲も終わって、特にすることがなかった。
自分はB3でコロナが直撃し、専門的な実験をあまりしたことがなく、修士進学予定で不安だったこともあり教授に何か実験をさせてほしいと頼んで下っ端の作業からやり始めた。

が、週1回のゼミで進捗を出せないからと言って怒られることもなく、遅刻しても、休んでも基本的には何も言われない。同期なんかは基礎ゼミが終わり院試が終わるまで3か月くらい研究室にきてなかったりもした。

院試が終わるまでほとんど研究しないのは、まあどこの研究室も似たようなものだと思うが、こんな感じのゆるい空気感は1月くらいまであったし、同期は卒論を出すまでにおそらく2,3回くらいしか実験していない。
いい研究室かどうかはさておき、気に入る人は気に入る研究室ではあったと思う。

研究室に感じた違和感

居室に人がいない

実験をし始めて研究室に来るようになったころ、気になったのが「居室の人の少なさ」だった。
そもそも10人いない小さい研究室だが、私が研究室に行くと、誰一人席には座っていない。
これには次のような理由があった。

①居室と実験室の階が違う
 階の移動がめんどくさいという理由
②居室PCが死ぬほど重い
 完全に置物
 実験データだけ取って自分のPCで整理するため居室PCを使う必要性がない
③普通に来てない
 そこそこ来てるのは私含めて3人だけだった
④居室に誰もいないので、居室に行く必要がない
 元も子もない

居室に人がいないことに加え、教授居室も階が違うし、実験室も複数あったので自分の実験系の周りには誰もおらず、研究室に来ても先生と話す以外は本当にひとりぼっちだった。
B4が一人で実験系に立っても、わからないことだらけである。
上手くいかないのは自分のせいなのか、製品が不調なのか、どこが悪いのか?先生に聞きに行くべきなのか、一人でもう少し頑張ったほうがいいのか?
頼れる先輩もおらず、来ていてもデータを取るための実験中なので聞きづらく、結局先生の居室まで行って「こんなことで…」と思わせてしまっていた。

そして、これは後から思ったことだが、「実験するときだけ」研究室に行くのは先生や先輩がかなり手を焼いて日時を指定してくれるような研究室でないかぎり、結構難しい。うちは放任系だったので自分で計画を立てて自分で次に何するかを決めなければいけないが、実験初心者がひとりで家で考えられるとは到底思えない。相談するためにも、研究室に来るのは研究の第一歩なのだと感じた。
そんなわけで同期は殆ど研究室に来ていなかったのである。

研究初心者がひとりで研究していると、病む

研究初心者でなくても研究で病むのは見受けられる光景だが、頑張ろうとしているのが自分一人だけだという状況は、結構つらい。
教授というのはところどころ物言いがきつかったりする生き物だが、そのようなアドバイスを受けるのは、何かをやっている人のみで、何もやっていない人は、「やってないのか~」で終わりなのだ。
辛辣なことを言われても周りも言われているから頑張ろう、とならず、本当に自分だけ毎週怒られ続けているように感じてしまう。
自分が実験で詰まっていて辛くても、同期はほとんど実験していないので行き詰るもクソもなく、自分だけ何もないような気持ちになっていた。

しかし、結局どんな研究でも卒論を出せば通るのが私の研究室だ。実験の難しさや辛さ、面白さを感じずに書いた同期の卒論を読んだときはさすがにモヤっとした。

結局、研究室の人たちとうまくやっていけなかった

研究をやらなくても何も感じない人たちの中で、自分のペースで研究をするのは難しかった。
そして、みんな個人主義で、仲良くなるような出来事もなく、居心地が悪かった。
結構つらかったのは、自分が女性ということで、一線ができてしまい、いつの間にか男性陣同士が打ち解けていると感じる場面に出くわした時である。
そのときの私は結構病んでいたので、「男というだけで、研究をしなくても仲良く話せる間柄になっていて、ずるい、悔しい」みたいなことを感じてトイレで泣いたりしていた(今考えたら気持ち悪いし、自分から話しかけに行けよと思うが…)。
最初のころは楽しかった実験も、わからないことがあれば先生にまた叱られる、呆れられる、と思うとだんだん嫌になっていった。
唯一、既に外部大学院進学を決めていたので、あと半年だけ耐えればいいんだと思うことがモチベーションだった。
そして、心底感じたのは研究室の雰囲気って大事だなということである。

私的研究室選びのポイント

一、M2の学生を信じるな
M2の学生のみならず、学部で卒業予定のB4もだが、自分が入る年にいなくなる学生が優しいとか、フレンドリーだとか、面倒見がよさそうとか、よく研究室に来てるとか、研究のことよくわかってるとか、そんなものは全く意味のない情報である。
来年はいないのだから。
私の場合も、研究室見学時に案内してくれたM2の学生がそうで、その人を中心にほかの学生もまとまっている感じがして、良い研究室だなと感じた。
でも、ダメだった。M1とB4を見ろ!

一、研究室は沢山見学に行ったほうが良い
興味のあるテーマから外れていても、沢山見に行った方が「研究室の雰囲気」を感じ取るセンサが研ぎ澄まされる(はず)
あと、研究室合わないなと感じたときに「もっとほかの研究室を見ておけばよかった」と後悔することが無い(体験談)

一、興味ある分野を
でもやっぱり、興味のある分野の研究室を選んだほうが楽しいと思う。自分はレーザーのかなり基礎的な研究だったが、結構楽しかった。今は応用の研究室にいます。興味があっても、つらい時はもうこんな研究したくないってなるんですけど

研究室見学となるとM2が前に出てくるのは結構自然で、M2抜きの研究室がどんな雰囲気になるのか想像はつきづらいと思うが、博士課程の学生がいなかったり教授が放任系だったりOBOGとのかかわりが少ない研究室だと代替わりするごとに研究室の雰囲気はかなり変わる。
そのことをよく考えたうえで研究室は選ぶべきである。

研究室は気軽に変えていい

最初に感じる違和感が覆ることはほぼない。
合わなかったら研究室は気軽に変えていいと思う。
一度研究室に所属してからだと、また自分なりの視点でほかの研究室を見定めることができる。
あと、院試ってちゃんと準備して、教授にアポ取ってれば(専門にもよるが)あんまり落ちない。旧帝以上でも1か月か2か月準備すれば受かると思う。どうせ研究室で院試休みもらえるなら他大受けてみるのもアリ。
私は5月くらいに他大受けるの決めたけど全然間に合った。
人間、もっとフッ軽でいいと思うな。修士の二年間住んだことない土地で研究するのも楽しいと思う。
おすすめは富山大学です。入試がないので。

最後に

サンリオキャラクター大賞
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エントリーNo.13 ハンギョドン

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よい研究室ライフを!

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