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プレゼントを買う(2020/09/03)

知り合ってもう8年になる友人の誕生日プレゼントを買いに行った。

数少ない大切な友人

彼女とは誕生日が近く、今年は互いにプレゼントを用意して交換しようと先日提案があったのだ。おもしろそうだしなによりプレゼントが貰える。二つ返事で了承した。

で、けっこう悩んだ。「プレゼントを選んで贈る」ということの経験値が不足しているうえ、最後にそれを行ったのもかなり前のことと記憶している。年を重ねて金銭感覚も変化したいま、小中学生の頃の記憶を掘り起こしても参考になるものは少ない。

イマドキの人間らしくネットに頼って、まずは予算を5000円前後に設定した。次は品目だが、ここが悩ましい。彼女は何を受け取ったらより喜んでくれるだろうか、と考える。プレゼント選びのいちばん楽しいところだろうと思うが、墓穴を掘らぬよう必死なわたしに楽しむ余裕など無かった。

検索結果 条件で絞り込み/無難優先

彼女は何が好きだと言っていたか?というよりは、彼女が苦手だと言っていたのはなんだったか?という方向で記憶を辿っていった。少しネガティブな気がするが、まあ当てる前にまず外さないことが大事なのだから……。

とはいえ、漠然としていてきりがない。先に品目をある程度絞ろう。「女友達 プレゼント おすすめ」検索。

微妙に信頼性に欠けそうなデザインのサイトを行ったり来たりする。主に推奨されるのはコスメ、スイーツ、雑貨。小学生時代と比べると化粧品が候補に仲間入りしていて、自分たちが年をとってしまったことを痛感した。

渡した時点で既に持っていた(ときがあった)場合でもさほど問題がなく、気に入らなかった場合には他の誰かに譲りやすい。やっぱり消えものがいいかな。ネガティブすぎて分かりやすいと言われたこともあるわたしは、真っ先にそう考えていた。敗北前提で検討を進めないでほしい。

ひと呼吸置いて考えてみる。仮に消えもの、つまり今回なら主にスイーツを贈るとする。それって要冷蔵?でなくても夏だと劣化が早いかも?それってめっちゃめんどくさい。却下。すぐにスイーツは候補から外された。

残るはコスメと雑貨。コスメと一口に言っても用途は幅広いが、香りが強い商品や香水は、好みが分かれやすいうえに分かりにくい。スキンケア用品は肌質によって適するものが全然違う。同じものをずっとリピートしている人も多い。このあたりはハイリスクであるので手を出すべきではない。狙うならポイントメイク用品かネイルカラー。こちらは似合うかどうかが外から分かりやすくていい。

雑貨というカテゴリーは本当に幅広いジャンルの商品をカバーする。選ぶとすればマグカップなどのような生活雑貨やちょっと良いペンなどの文具か。なんにせよ相手がそれほど凝ってないモノにすべきだろう。

これは、単価を考えると複数買う必要が出てくる。ラッピングはまとめるか、組み合わせはどうするか、懸念事項がありハードルが高い気がする。昔は主流だったこまごました雑貨は、予算の上昇とともに候補から外された。

というわけで、ポイント用コスメかネイルカラーを贈ることはなんとか決まった。ここまでが昨日の進捗。今日のわたしはこの決定を胸に、コスメカウンターひしめく百貨店一階へ足を踏み入れたのだった。

さくせん:バッチリがんばれ

何度来ても慣れない、アウェイ感あふれるキラキラ空間。売り物はみな魅力的だが、それだけに自分の不釣り合いさにくらくらしそうになる。でっかいTシャツに身を包んでCHANELだのDiorだのの売り場を覗き込んだ。

秋冬の限定品が発売している。それどころかいくつかは完売している。こんなに暑いのに……。わたしも早く秋冬に連れていってほしいとしょうもないことを思いながら、棚を隅々まで見る。ターゲットが曖昧なのでピンとくるものがない。

と、限定品があるということに気づいてハッとした。さっきは秋冬とかさぁこっちはまだ夏よ、としか思わなかったが、さては限定品って特別感かなりあるしプレゼント向きなのでは?と思い至る。それからは各ブランドの限定品にフォーカスして検討していった。

いくつか見ていって、RMKの売り場にさしかかったところで、BAさんにロックオンされた。コミュニケーションの予感に身構えるが、そもそも話さずには買い物ができないコスメカウンターにおいてBAさんに頼らない手はない。素直に用件を伝えると、一緒に検討してくれた。

ちなみに、ここでBAさんに言われるまで「マスクをするようになってリップが使いづらいよね〜」というあるあるを失念していた。こういう気づきもあるのでやはり対話は重要である。

このご時世テスターは使えないので、気になる商品はBAさんが自身の手につけて説明してくれた。友人の肌色やよく使う色を伝えて色々と教えてもらいながら、最終的に限定のアイシャドウパレットを購入した。

色は、自分では買わないようなチャレンジングな色がプレゼントにはいいだろうと思ったので、黄緑と芥子色とベージュと黒の4色が使われたものにした。ちなみに別売のリフィルでカスタマイズもできるようなので気に入らなかった場合も対処法があるようになっている。

交換が行われるのは4日後の月曜日。的外れだったら嫌だな、と心配が離れないが、向こうが何を用意しているか期待しながら待とうと思う。

1ツイートに圧縮すると

友達に提案されて誕生日プレゼントを贈りあうことになったけど、最後にそういう誕生日プレゼントを贈ったのが昔すぎたり、ネガティブ思考に邪魔されたりして選ぶのに手間取った。悩んだ末にアイシャドウパレットを買って、あとは交換当日を待つだけ。BAさんはめちゃくちゃ頼りになった。ありがたい。

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