「間に合わせ」も、20年間気づかれないなら大したもんだ、という話。

テーマ:機関車トーマス

中学の頃
まわりの女子は何か1つ「好きなキャラクター」を持っていた。
当時は、ちょうどプーさんとスティッチが爆裂に流行った時期。
ちょっと精神年齢の高い子はディズニープリンセス。
あとは安定のサンリオのみなさんとか。

ふと気づくと
私の持ち物はすべて「無印良品」で構成されていた。

「アカン、かわいい女子は、推しキャラがいる」
と、あわてた。

ただ、すでに思いつくキャラクターは“先約”がいた。
キキララは、エリが好きやし
アリエルは、ミナが持ってる。
スヌーピーの筆箱も、クラスにいたな…とか。

誰が言ったわけでもないのに
「同担拒否」されることが嫌で
誰も好きだと公言していないキャラ、隙間のキャラを探した。

結果、トーマスに行きついた。

筆箱、お弁当箱、お箸、タオル…
ありとあらゆる身の回りの物を、トーマスで揃えた。

「かわいい」という感情ではなく
「誰も持っていない」という視点で決めたので
当然、思い入れが全くない。
どれだけ持ち物が増えても
トーマス以外の主要キャラの名前が全く覚えられなかった。

「弟が小さいから~」
「昔見てた!懐かしい~」と近づいてくる子なんて、もう危険。
とにかく距離を取った。

そんな「かりそめ」の推しキャラだったはずが
中学、高校、大学の友人
その間に付き合っていた彼氏
挙句は実の姉からも
「トーマス好きやんな?」と認知され
山ほどトーマスのグッズをもらった。

ごめん、ほんまは、あんまり知らんねん。
子ども生んでから、初めてちゃんとアニメ見てん。

専門ショップなんて、もちろんなく
持っていないグッズを探すほうが大変だったはず…
そう思うと捨てきれず、まだ大量のトーマスが
我が家の押し入れに眠っている。

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