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21. 凡夫

 10月28日は、彼の命日と三回忌でした。

いつも法要の時に来てくれるお坊さんがなかなか粋な方で、毎回深みのあるお話を聞かせてくれるんです。今回は、お話とセットでこのようなものをいただきました。

素晴らしくリズムの良い文章。作者不詳なことが悔やまれる。

わたくし、本当に記憶力が乏しい人間なため、残念ながらお話いただいた内容はもうほぼ忘れてしまったんですが(おい)
そのなかで、とりわけ覚えている言葉が、人は誰でもいつかは死ぬこと、その時までに「今」「ここを」「生きる」こと。そして、煩悩に惑わされないこと。その3点でした。

凡夫のこころは誰でも持っている。だけどそのなかで、如何に煩悩を取り払うことができるか。どれだけ今を見ることができるか、周りの人に目を向けることができるか。自分を知ることができるか。
そんな大切な気づきを、この詩(?)は教えてくれているのだと。

仏教のことは何も分からないけれど、住職のお話含め、この詩は胸に響くものがありました。

知らず 我こそ善人と 思い上がっていたけれど
気づいてみれば 恥ずかしい 知恵も力もないくせに

特にこの部分が好き。
確かに、おごらず気取らず生きることは、実は難しいのかもしれません。

 善人になりたいなんて微塵も思わないし、どういった人物を善人と指すかも分からない。知恵も力も、特に欲していない。

特別な人間にならずとも、周りにいる大切な人と、好きなことに対して真っ直ぐに生きていれば、それが今を生きることになって、自分を知ることに繋がるのではないか。

そんなことを考えた日でした。

凡夫のこころ、胸の奥に留めておきます。

【今日の独り言】
最後、住職に「その紙、トイレに貼ってねぇ」と言われたけれど、トイレかぁ……トイレねぇ……と思って結局貼っていない。

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