JaSST nano Vol.4に参加してきた
こんにちは。どんどん参加レポートを書いていこうと思っている今日この頃のJimmyです。
今回はJaSST nano Vol.4の参加報告をしていきたいと思います。
JaSST nanoとは?
JaSST nanoは発表のハードルがもっとも低いJaSST(ソフトウェアテストシンポジウム)です。
通常のJaSSTで発表するには審査もあり、ちょっとハードルが高いという声を耳にするため、誰でも気軽にトークできるイベントを用意したものです。
今回で4回目の開催ですが、毎イベント100人以上参加しています。(参加人数の視点から見ると発表のハードルはちょっと高いかも笑)
ただ、初登壇の人もかなりいらっしゃいます。
参加目的
参加目的は以下の2点です。
・今後JaSSTnanoで発表するために聴講して参考にしたい
・いろんな人の意見聞きたい
各LTのメモと所感
今回は9つのLTが行われました。
そのメモと所感を書いていきます。
※聞き取れたものをメモしているので、間違っている可能性ありです。発表者の方すみません。。
名将・野村克也に学ぶソフトウェアテストなの
もがねさん
・異業種でもソフトウェアテストと通ずる学びや発見がある
・今回は野村克也の人生語録からソフトウェアテストの学びを発見してみた
<語録①>「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
・負け(ソフトウェアテストで言うと不具合流出等)には必ず原因がある。
・分析(ふりかえり)を行って改善をすることで同じ負け方(不具合流出)をする確率を減らせる
・<語録②>「予測、実践、反省」
・野村克也さんは一日で3試合している
・予測野球(シミュレーション)、実践野球(実際の試合)、反省野球(シミュレーションと結果の差異を分析し、ふりかえる)
・これによって、対策が立てられるだけでなく、変化に気づく。
・この変化を見る目が、たたかいにおいては非常に大切なのであるとのこと。
・探索的テストと考え方が似ている
・探索的テストもバグを予測し、テスト実行し、その結果から次のテストを設計する。
・シラバスには、テスト担当者のスキルや直感が必要になるが、その直感を磨くためには上記のようなループが必要
・<語録③>「配球には、一球一球、根拠が必要だ」
・キャッチャーはいろいろな条件の中から、次の一球を決める
・なんとなくで、配球を決めてはいけない。その一球で試合が決まる。そのくらいキャッチャーは責任のあるポジション
・ソフトウェアテストでも同じことが言える
・なんとなくでテストを作ってはいけない。
・テスト一つが品質が決まる。そのくらい責任あるポジションだということ。
野球は昔から見てきた人だったので、頭に入りやすかったです。
物事を「抽象化→別の事象に当てはめる→分析→抽象化→…」
というサイクルは身につけておきたいなと感じました。
個人的には、語録①は刺ささりました。私自身、失敗して逃げ出していることがよくあるので、しっかり受け止めて分析することが次の成長につながるのだなと思いました。
日常の失敗から考える不具合の分析と対策なの
かいりさん
・問題が起きた時に、表面上の原因だけで解決策を出すのではなく、背後要因も併せて分析することで最適解を見つけやすくなる
・また、そういった分析のフレームワークを使うとよりよい。
という内容を「洗った後の洗濯ものがごわごわしている」という事例を基に説明
また、分析フレームワークも紹介
・なぜなぜ分析
・課題として、現実的ではない解決策が出る可能性がある(今回の事例で言うと引っ越すなど)
・m-SHELLモデル/4M5E分析
・どちらも外部的要因に着目して分析している
・医療系や航空系で使われているということなので、結構フォーマルなものと思われる
背後要因を考えましょうと言われただけではあまり納得できないけど、身近な具体例を出すことで分かりやすく、これも頭にすっと入ってきました。
説明がうまい人は、こういう具体例を探すのがうまいなと率直に感じました。
1人目のQAエンジニアってなんなの?
ひでちんさん
1人目のQAエンジニアに挑戦することをお勧めするお話
<お勧めする理由>
・自分が正しいと思ったことができる
・社会的影響
・世の中に今までなかったものを作ることに参加できる
・お金
・(場合によっては)めっちゃもらえるよ
<1人目のQAエンジニアが採用される背景>
・プロダクトが立ち上がったばかり
・品質問題が多発するようになった
・開発者やPMがQAにリソースを取られて開発速度がでなくなった
・外部のテスト会社に委託していたものを内製に切替
※別にQA業務をまったくやってなかったわけではない
<1人目のQAエンジニアになったら確認すること>
・テストケースの棚卸
・過去の障害・不具合の棚卸
・リリースサイクルの確認などなど
<1人目のQAエンジニアとして決めないといけないこと>
・どのタスクを引き継いでどのタスクを引き継がないのか
・どのタスクを新たに取り組むのか
・2人目のQAエンジニアをいつ採用すべきか
実際にQA業務を行っていたPMや開発者と面談をして、「何を期待しているのか」「今後のQAエンジニアの採用計画はどうなっているか」などを確認すると良い
最近話題になっている1人目のQAエンジニアのお話だったため、この発表を聞いて背中を押される人もまぁまぁいるのではないかなと感じました。
私はまだまだソフトウェアテストの基礎知識が身に付いていないため、修行が必要だなと感じるとともにいつかは1人目のQAエンジニアになりたいと思いました。
競プロのテスターに憧れるの
あべみさん
競技プログラミングの結果提出に使われるテストについてのお話
・毎週コンテストが開催されていて、1万人が参加している競技プログラミングだが、コンテストの採点で使われるテストケース(Junit)がすごい
・過去の開催の中でもテストケースの不備があったものは数件しかない
・つまり、問題の要件定義も完璧だし、テストもその要件を保証している
・そんな競プロのテスターに憧れている
・また、競技プログラミングをやっている時にも、テストケースを考えながら作成すると間違えにくくなるからおすすめとのこと
私もAtcoderでビギナーコンテストの過去問をやっていました。(いまはやれていない。。)
その時にも実際にテストケースを考えながら作成すると、間違いは少ないなとは感じていたので、今後Atcoderをやるときには自分なりのテストケースを作成しながら解いてみたいと思いました。
また、ビギナー過去問が解けるようになったら、このクラブにも参加してみようかな。。と思いました。
JaSST実行委員ってどんなん?
とくさん
JaSST実行委員はどんなことをしているのかというお話
<JaSST実行委員のお仕事>
・メインの業務はJaSSTイベントの開催
・イベントのテーマを決める
・テーマに合わせた発表者を集める
・スポンサー様との合意形成
・予稿集編集、プログラム公開
・発表者様とのすり合わせ
・イベント開催、ふりかえり
<実行委員の体制>
・実行委員長
・実行委員
・アドバイザ
<実行委員のなんとなくいいところ>
・地域ごとのニーズの変動をなんとなくウォッチ出来る
・品質に関するトピックをなんとなくフォローできる
・テーマやタイムテーブルの内容に、なんとなくフォローできる
・JaSST関係者となんとなく仲間意識が出来る
・地域ごとにいろいろなスタンスがある
・双方向に交流が増えるともっと面白くなりそう
・JaSST物産展みたいなイベントあっても面白そう
地域のテストコミュニティ活性化にしたい方はDMを!!
あまりJaSST実行委員はどんなことをしているかは見えていなかったので、今回の発表で概要は掴めました。いつかは実行委員にもチャレンジしたいなと思いました。
時系列で勝手に条件が変わっちゃうテストを洗い出すの
はな丸さん
モデリングのお話
・既存のモデルや技法だと、時系列で勝手に条件が変わってしまうテストには適用するのが困難
・時系列で条件が変わるテストを洗いだすためのモデルを作作成してみた
・ユースケース図をモチーフにしたもので、特性要因図に似ている
・要素としては、以下の通り
・アクター
・時系列
・イベント
・取りうるパラメータ
・どうやってテストを洗い出すかを説明している途中で、時間切れ。。
非常にスライドのモデルが気になりました。詳しくはまたいつかのJaSST nanoでということだったのでその日まで楽しみにしています!!
サポート担当がJSTQB FLを受けてみたの
ふるはうすさん
運用保守担当者がJSTQB FLを受けて、行動や意識が変わったお話
<JSTQB FLを受ける前>
・運用保守フェーズで不具合が起きていた
・テストをそこまで好きではないので、そこまで深く勉強はしていなかった
・テスト自動化には興味があったが、テストの基礎を学ぶべきではと思っていた
<JSTQB FLを受けた後>
・「早期テストでコスト削減」を意識するようになった
・仕様/コードのレビューを受けることに対して、少し気が楽になった
・テスト/開発でマインドセットの組み合わせを楽しんでいる
上記のように行動して、成功体験(成長を実感する)をすると学んだ知識がずっと定着するのかなと思いました。また、現状把握が出来ている人はこうやって行動に移せるのかなと感じたので、私も現状把握するためにふりかえりなどをやっていこうと思いました。
作業興奮を使って学習効率を1000%にしたの
たぬさん
モチベーションについてのお話
・やる気が出ない問題ってなんだろう?
・気持ちの問題?
・健康状態?
・環境要因?
・色々調べると以下の方法が出てきた。
・作業興奮
→興味のないような作業でも、やっているうちにやる気や集中力が出てくる現象
・メル・ロビンスの「5秒の法則」
・何か行動しようと思ってから5秒経つまでに行動に移すルール
→やる気は、行動した後に自然と出てくるもであるため
・脳は普段と違うことをしようとすると、「非常ブレーキ」をかける仕組みがあるため、それが働く前に行動するのが良い
・遅延評価勉強法(≒YAGINIの法則)
・必要になったものだけ集中して、勉強する方法
・勉強した背景や効果が実感できるのでエピソード記憶として残りやすい
・エピソード記憶になる=物事を体験としてまとめて記憶すること
・作業興奮を参考にして、小さく始めてみた結果
・その結果、以前よりも学習効率が上がった
・迷いやストレスからも開放される服地効果あり
この「小さいところから始める」というのは、
私も学習の方法について最近本などにも「タスクが大きすぎるとやる気が出にくい」という旨の内容があったので、それにつながっているのかなと思いました。
ちなみに、個人的にはポモドーロテクニックを使っています。
学習方法もたくさんあるので、いろいろ試してみたいな思いました。
QAマネージャーってなんなの
いとう.jpさん
QAマネージャーがいままでやってきたことのお話
・ステークホルダ(事業部長等の経営層)1on1で以下を確認した
・QAに期待していること
・今後のQA採用計画
・VDOKR(夢を掲げ、それに対してOKRを設定するもの)
・企業独自で掲げたもの
・メンバー全員との1on1
・ストレングスファインダーを学習した
・ストレングスファインダーの効果
・自分の資質に気づきやすくなる
・他人との違いを理解しやすくなる
・資質をハンドリングすることが出来る
・ストレングスファインダーを用いて、メンバーに以下のこと聞いた
・今の報酬に満足感ありますか?
・やりたいことはありますか?
・やりたくないことはありますか?
・メンバーの評判は良く、定期的にやってほしいとの声もあった
・キャリアパスの形成
・QAのキャリアプランをQMファンネルを基に作成した
・予算管理
・期初と期末は数字が見えているが、途中経過が見えない問題があった
・途中経過
・どんなことをして予算を使ったのか
・組織変更
・現在:プロダクトごとにグループ分けされている
・理想として、プロダクト横断型のTeal組織を目指している
・Teal組織
・自己組織化された組織
・ボスがいない
・メンバーが必要に応じて意思決定できる組織へ
マネージャーになったこともない(なるとしても私の能力だと20年以上かかるな。)ですが、この発表を聞いて「こんなにしないといけないのか。。」率直に思いました。
それと同時にTeal組織が実現できれば、マネージャーの仕事量も抑えれるようになるのかなと感じました。
QAファンネルは聞いたことあったのですが、QMファンネルは聞いたことなかったので、調べてみたいと思います。
あと、ストレングスファインダーも。
終盤ということもあり、つかれました(笑)
すみません。。
全体を通して
第2回目から参加していますが、毎回毎回学びが多く、今回もメモをするところが多かったです。
皆さん普段から色々なアンテナを貼っているなと思いました。
いつか私も発表できるように日々情報を集めたいと思います。
次回はいつ?
まだ案内は出てないですが、10/19(火)の19時からです。
発表者は募集しているみたいです。
最近はアウトプット作業も再開してきたので、なるべく書いていきたいと思います。
今日はここまでにします。
※この記事は適宜修正したいと思います。
2021/9/23:新規作成
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