囀る鳥は羽ばたかない 第44話【新たな関係】
【2022年02月06日】
「囀る鳥は羽ばたかない」44話の私的ネタバレ覚書。
私は単行本派なんですけど
「囀る」は単行本を待ちきれず
7巻あたりから雑誌購入し始めたんですよね。
電子で。
電子だと紙の発売から3週間ほど遅いんですけど
やがてそれすら待てなくなる。恐ろしい。
で、この44話掲載の号から紙の本で買い始めたんです。
んで電子でも買う。なにしてんだ。
※毎度のお約束:
以下がっつりネタバレ含みます。
登場人物の心情とかストーリー解釈とかは
あくまで個人の見解です。
******
矢代と百目鬼
対等になったふたりの
新たな関係が始まる!
******
風呂場で百目鬼に
変わらないなら
俺ともできますか
と迫られた矢代。
部下とはしないという矢代の秩序を百目鬼が壊した。
壊しておいてそこに乗っかるのか。
…と、矢代は言うけど
そもそも誘って挑発したのは矢代だけどね。
変わったな、お前
変わらねえのは体くらいか
と顔を寄せ
やれるもんならやれよ
今ここで
と挑発。
できるわけないと高をくくっていた矢代の手をグイっと引っ張り
後ろ髪をつかんで顔を上げ
腰に手を回して体を寄せる。
あんなにいとおし気に触れていた矢代の髪を鷲掴みで引っ張るなんて。
あなたは
少し痩せたくらいで変わりませんね
本当に40ですか?
腰を引き寄せられ、両手を百目鬼の胸に当て身体を離そうとしても
ビクともしない。
やれと言ったのに
どうして抵抗するんですか?
ぐいぐい攻める百目鬼。険しい目で百目鬼を見据える矢代。
矢代の唇を、百目鬼の唇がとらえようとしたその時
浴室の廊下で神谷を呼ぶ声。
答える神谷。
神谷がすぐそばで立ち聞きしていた。
あと少しのところで中断、小さくため息をつきながら
百目鬼がタオルを矢代の頭にかぶせる。
タオルの下で視線を落とす矢代。
百目鬼はそのまま浴室を後にし、
後を任された神谷が矢代と対峙する。
立ち聞きされても表情ひとつ変えない百目鬼に驚きつつ、
同じく動じない矢代に
ゲイなのか?とストレートに尋ねる神谷。
一番動揺しているのが神谷なのがおかしい。
ゲイかどうかを濁しつつ、生意気な口をきく神谷に
元上司なのにあんな態度取られてよく平気だなと言われ
恨んでんだろ俺のこと
嫌がらせだ嫌がらせ
身体に穴開けてまでして捨てたという矢代の言葉に
百目鬼の足の傷が矢代によるものと察知する神谷。
あんだけ女にモテてもなびかねぇ訳がわかった
百目鬼をゲイと決めつける神谷に
それはないと否定する矢代。
あいつの方はソッチの気はないから安心しろ
アイツの方は…?
にやりとする矢代に冷や汗かいて怯える神谷。
常々思うけど(整くんふう
どうして相手がゲイと知ると自分が襲われると思う男が多いんでしょうね。
多いって言うと語弊があるけど、たとえばドラマとかでそういう描写が多いと
制作側もそう思う人が多いってことよね。
そういう人ってつまり自分は女なら誰でもいい、
目の前に女がいたらだれかれ問わず襲う、と
宣言してるもんじゃないのかと思うんですけどね。
だからこいつもゲイなら俺を襲うはずと。
どんだけ自己評価高いのかと。ゲイにモテる俺気取りか。とかね。
愚痴っちゃった。
でもこれはそういう描写があるたび思ってる。
この件に関しては別の機会に、別の漫画で
ものすごく語りたい。
思うところいろいろあるんですよ。
それはおいといて。
部屋で風呂の順番待ちしていた七原が戸を開けると
後ろから神谷の身体に手を回した矢代と
怯え切った神谷がw
矢代を送り届けて逃げる神谷を見送り、矢代を咎める七原。
七原が念願の風呂に向かった後、
部屋でひとり布団に突っ伏し、
ついさっきまでのことを思い出す。
冷たく見据える目、
腰に回して強く抱き寄せる腕、
髪をつかんだ手、
近づく唇。
思い浮かべながら苦しげに自分の身体を指で辿る。
胸、唇、そして―
頭から離れない百目鬼の顔、射貫くような視線。
―――よねん…
つぶやいて長いため息。
矢代の手が股間に向かったようで、
でも自慰の描写がない。
4年前だったらしっかり描かれていたのに。
翌日。
城戸と山口を探していた時、
敬語で話す百目鬼に、神谷はタメ口にしてくれと言い続け
百目鬼が折れてお互い敬語を辞めることにしたふたり。
身支度をする百目鬼はまた敬語に戻り、昨夜のことについて
神谷と軽口をたたき合う。
百目鬼が軽口叩くなんて…しみじみ
案外いいコンビかな、と思う間もなく
合流した七原とさらに息の合った言い合いを繰り広げる神谷。
いいコンビ~w
そのふたりの後ろで神谷の無礼な口ぶりを謝る百目鬼。
昨日のことを謝ってんのかと思った、という矢代に
顔を背け、
謝ることは何もありません
と答える百目鬼。
その後ろ姿を見つめる矢代。
******
うーん惜しい。
もうちょいだったのに!あと1センチ!!
気にせずキスしてもよかったのじゃないの!?
なーんてね。ふっ
再会してから一貫して上から&強気な態度の百目鬼。
強気というよりもなんていうか、冷酷な感じ。
今回に関して言えば、
矢代の髪の扱いとか
絶対ひかない態度とか
タオル頭にかぶせるだけで拭いてあげることもなく立ち去るとか
なんかこー、ね!もっとさあ!
ずっと逢いたいと思ってた割になんだその態度!
とは思うんだけど、一方で
あの頃とは違う俺、というアピールなのかなとも。
捨てる捨てないは上下関係ありきだし、
付き従う百目鬼では4年前を繰り返す。
また逢えたら、のシミュレーションは4年間ずっとしていたはず。
ただ、矢代は矢代で以前の百目鬼のまま時が止まっているし
すっかり態度が豹変した百目鬼に対してどう思うか。
あの人薄はりガラスのハートだからね。
もうすでにいろいろ細かく傷ついてるからね!
百目鬼関連だとあとは神谷への敬語問題。
やめると決めたはずなのにまた敬語に戻したのはなぜか。
軽口をたたくくらいには近くなった距離を離そうとしているようにも。
矢代に出逢えたことで、桜一家から出る準備を始めてる?
矢代の様子がどうもおかしいのは
三角のキスを拒絶したところから感じていたけど
…もしかして勃たなくなってるのかな?
4年前―単行本で言えば6巻までは何度も描かれた矢代のセックス、
7巻からまったくないのよね。
三角ともキス寸前、百目鬼とも。
もっと言うと6巻での描写は過去の回想のみ。
不能になったのか、だとしたらそれはなぜか。
平田の暴行のせいか、精神的なものか。
そうじゃないなら矢代自身の意志でしないのか。
百目鬼がかけた
俺しかいらなくなるように
俺しか欲しくなくなるように
の言霊の呪いか。
それだといいなと思ってるけど果たして。
まだまだ謎が多くて今後が楽しみ。
ともあれやっぱりお風呂場は重要スポット!!
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