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家族がなくなった話14

母が亡くなり、その4年後に父が亡くなり、相続手続きも終えて、私の属していた家族がなくなった経緯。
揉めてないのに遺産分割案がまとまらない。


分割案への叔母からの要望に返事をしたが、それへのリアクションがない。どうだったか聞くと、一度電話で説明してほしいという。
日程を調整したけど忙しいからと直前でキャンセルされ、その後また音沙汰がない。私が追加で対応可能な日を知らせても一向に返事がない。

弟からも何の連絡もない。

このままでは手配した書類の有効期限が過ぎ、取り寄せからやり直さなくてはいけなくなる。そんな無駄に手間もお金もかかることはやりたくない。

叔母と弟は自営業で、コロナ禍の影響で売上が激減していると言っていた。二人とも手続きのことなんか何も考えていないだろうけど、早く相続を終わらせて1日でも早く手元に余裕ができたほうがいいのではないのか。
回答を先延ばしする意図が理解できない。

返事がないなら遺産分割調停をするしかない。
調べてみると、自分でやるなら数千円しかかからないらしい。祖母の分割協議書は司法書士に作成を依頼するつもりなので、その費用が発生することを考えると調停のほうが安く済む。
こんな機会でもない限り調停を体験することもそうそうないだろう。むしろやってみたい。

そんなワクワクはおくびにも出さず、期限までに回答がなければ遺産分割調停にするとだけ送った。
 
私の内心の期待とは裏腹に、二人から即返事があった。口を揃えて「字がたくさん並んでて理解できない」から説明してほしいと言う。
最初に書類を見た時点でそんなことはわかったはずなのに。
言いたいことはいろいろあるが、口には出さず淡々と処理することにする。それぞれに分割案の内容を説明し、合意を得た。

協議書の作成は、以前から「店」のことでお世話になっている司法書士に依頼し、全員ハンコを押してやっと分割案がまとまった。

これで土地の処分を始められる。

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