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家族がなくなった話16

母が亡くなり、その4年後に父が亡くなり、相続手続きも終えて、私の属していた家族がなくなった経緯。
いよいよ実家を売る。


遺産分割協議はまとまった。
アパート住人の退去も決まった。
これで土地を売る準備はほぼ完了した。

土地の名義変更は、遺産分割協議書と合わせて司法書士に依頼して滞りなく終わった。しばらくの間だけとは言え、登記簿上に名前が残るのが嫌だけど仕方がない。

土地の売却が始まるまでに、抵当権の解除も終わらせないといけない。
完済時にもらった書類は行方不明、父が亡くなる前に再発行してもらったはずのものも弟の「知らん」でまた一からやり直しになったりもしたけど、どれも無事解除できた。
なぜ完済した時に解除しなかったんだろう。一部は根抵当権だったから、また借りるつもりだったんだろうか。

土地を売る準備が整ったので、以前見積を依頼した業者に改めて連絡した。
そのうちの一社から、未登記の建物があるのでその建物を潰すか登記するかしないと売れないと言われた。
調べてみると敷地内の倉庫が登記されてなかったことがわかった。登記はしてないけど、固定資産税は毎年払っている。自治体の担当者が新しい建物が増えていないかチェックしているらしいから、建てた当初から支払っていたのだろう。

売るためだけに解体や登記の手間やお金をかけたくない。他社はそのままでも問題ないとのことだったので、未登記NGの会社とは契約せず、それ以外の3社と一般媒介契約を結ぶことにした。

売るのを急ぐ必要はないけど、金額の目安もわからないし手間もかけたくないので、期限を決めてオークション形式を取る。

買主探しが始まり、一般の情報サイトにも掲載されるようになると、契約していない会社が掲載元になっているものも散見されるようになった。情報が違っているものもあり、中にはゼロが一つ多いものもある。
適当な仕事をして手間に見合わない大金を巻き上げるという不動産業者に対する不信感は増すばかりだ。

期限が来て、買主が見つかった。
最高値を付けてくれたのは、結局全国展開している大手が見つけてきた不動産屋だった。
この会社の担当者は最初の見積の時はまだ入社3年目だったけど、きちんと情報を提供してくれるし、こちらからの質問にも素早く答えてくれて、とても頼りになる人だ。
結果的にこの人に仲介してもらえることになってよかった。



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