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2023年8月期 通期決算におけるQ&Aをまとめました

株式会社フューチャーリンクネットワーク(以下FLN、グロース・証券コード:9241)のIR担当です。

先日2023年10月16日(月)に当社グループの2023年8月期 通期決算説明会が開催され、そのときの内容が以下のとおり書き起こし記事と動画で公開されました!

全文書き起こし記事・動画

本記事では、決算説明会本編で回答しきれなかった(上記書き起こしに未記載の)ものも含め、2023年8月期 通期決算に関して投資家の皆さまから頂戴したご質問について、noteをご覧の皆さま向けにまとめてご紹介いたします。


Q1. 「件数<単価」の重点戦略について

今回の決算では、2023年8月期より「件数<単価」を重点戦略と位置づけ、優先的に上位顧客にフォーカスすることで単価を向上させ、生産性を上げている旨を説明いたしました。その戦略に関するご質問です。

【ご質問】
上位顧客にフォーカスし、質の高いサービスを開発・提供することで単価が向上すると考えられている背景を教えてください。
パートナーについては、すでに体制を確立した先行パートナーは支援する箇所が少なくなるため、新規パートナーに比べて得られる支援売上は減るのではないでしょうか?

回答
もともと当社ではどうしても裾野を広げることを重視して、リッチを追求することに奥手になっていました。また、先行パートナーの伸びしろや地域密着の店舗がウェブマーケティングに割ける予算上限に対する思い違いもありました。しかし、パレートの法則を念頭に、それらの上位顧客に対してより質の高いソリューションを提供してみると、実際に地域店舗の単価向上やパートナーの業績向上の実感値が得られました。
それらの実績をベースに考えると、生産性を上げるためには上位顧客へのフォーカスを優先すべきだという結論に至りました。

パートナーに関していえば、全体への影響度を考えると、先行パートナーをさらに伸ばすことが当社の売上利益のスピーディーな増加に結びつくと考えています。先行パートナーは既にベースの営業力が備わっていたり、その地域で一定の影響度を持てていたりするため、新しい高単価商品を販売していく土台が整っています。加えて、先行パートナーが作る成功事例が営業手法のトレンドとなることで、新規パートナーや他の中堅パートナーに対しても好影響をもたらし、結果全体の売上利益の底上げに繋がると考えます。

また、件数<単価と申し上げておりますが、決して新規パートナーを蔑ろにするというわけではございません。
新規パートナーの垂直立ち上げは依然として当社にとっても地域にとっても重要な位置づけですので、社内体制として新規パートナー立ち上げサポートの専属チームもあり、先行パートナーの事例等を活かしながら、新規パートナーがより早く多くの売上を得られるようサポートをしております。

Q2. ふるさと納税の経費変更ルールについて

【ご質問】
ふるさと納税の10月の経費ルール変更について、どのような影響がありますか?2024年8月期の予想にはどのくらい加味されていますか。

回答
10月の改変は、短期的には当社においてもネガティブな動きだと考えています。経費ルールの見直しによって、当社が提供している価値も手数料といわれる経費に加味されるからです。
しかし、手数料収益の比率は減らしても寄付の絶対額を増やしていくところには自信があります。2024年8月期の予想については影響を加味しつつも、既存契約自治体の寄付額を伸ばしていく前提で十分達成できる計画を策定しています。

また、当社としては、スタンスをずらさず、きちんと地域や地元の生産者に寄り添い、他社にはない高い付加価値を発掘していくことにこだわりを持って進めていくことが重要だと考えています。そのため、価格競争によって市場が荒れている現状も、中長期的には当社の理にかなうのではないかと捉えています。

Q3. 販売管理費の増加と見通しについて

【ご質問】
販管費について、2023年8月期の増加内容と理由、2024年8月期の増減内容、中長期的な増加見通しを教えてください。

回答
前提として販管費の増加推移状況は以下の通りとなります。
・2022年8月期 822百万円
・2023年8月期 950百万円(YoY 115.6%)
・2024年8月期(予想) 1,037百万円(YoY 109.1%)

その上で、2023年8月期の増加内容と理由は主に以下2点です。
1)プラットフォームの価値向上に向けた人的資本への投資
 ・システム開発人員
 ・「まるまるおまかせプラン」等のサービス運用人員
 ・パートナーサポート人員
2)円安・物価高騰によるIT・サーバー費用増加

トップラインを大きく成長させようと志向するならば、人的資本への先行投資はやむを得ないと考えています。そのため、増加ペース自体は2024年8月期においては鈍化させる計画ですが、新たな人材採用自体は進めるため投資そのものは今後も継続します。

Q4. プラットフォーム利用店舗数の予想について

【ご質問】
プラットフォーム利用店舗数について、2023年8月期は前年同期比80店舗増なのに、2024年8月期予想は2,687店舗増としているのは強気ではないでしょうか。

回答
前提としてプラットフォーム利用店舗数の増加推移状況は以下の通りとなります。
・2022年8月期 18,127社
・2023年8月期 18,207社(YoY+80社)
・2024年8月期(予想) 20,894社(YoY+2,687社)

その上で、2024年8月期予想の増加ペースについては、以下のように考え算出しております。
1)「まるまるおまかせプラン」の影響
2023年9月より全国販売を開始した「まるまるおまかせプラン」が新規獲得におけるインサイドセールスの後押しとなると予測しています。
2)パートナーへのサポート方針の影響
2023年8月期後半の経験値として、上位先行パートナーへのサポートに注力した結果、新規パートナーや中堅パートナーの成長の後押しになる実感と実績が得られています。その戦略を継続することにより2024年8月期はさらに掲載店舗数の伸びが期待できると考えています。
3)新規パートナーの影響
契約したばかりの新規パートナーが利用店舗を最も増やすタイミングは、立ち上がり時になります。2024年8月期後半には新規パートナーの立ち上げが増える予定ですので、そこも見据えて算出しています。

Q5. 運営パートナー数の増加予想について

【ご質問】
2024年8月期の運営パートナー数があまり増えないと予想しているのはなぜでしょうか。

回答
前提として運営パートナー数の増加推移状況は以下の通りとなります。
・2022年8月期 153社
・2023年8月期 160社(YoY+7社)
・2024年8月期(予想) 178社(YoY+18社)

その上で、増加予想の理由についてですが、そもそも運営パートナーの獲得ペースは、指数関数的に伸びる領域ではないと考えています。確実かつ堅実にパートナーを獲得して育てていこうとすると、倍々で増えていくようなことはあり得ず、着実に増えていくと考えているのが理由の1つです。

また、中には、諸般の事情からどうしても運営に力が注げないパートナーや、残念ながら撤退するという判断を互いの合意の上で行ったパートナーもいます。そのようなことを考え合わせて、現実的な増加ペースを試算したのが今回の数字です。

Q6. マーケティング支援売上の伸びについて

【ご質問】
2023年8月期のマーケティング支援売上は2022年8月期より下がっていますが、2024年8月期予想では、まいぷれ関連売上やパートナー関連売上よりも伸びが大きいのはどうしてなのでしょうか?

回答
前提としてマーケティング支援売上の増加推移状況は以下の通りとなります。
・2022年8月期 216百万円
・2023年8月期 204百万円(YoY 94.5%)
・2024年8月期(予想) 336百万円(YoY 164.2%)

2023年8月期実績
2024年8月期予想

まず、マーケティング支援売上は以下の2種類により構成されています。
1)販促関連売上
2)新規事業関連売上(2023年8月期より)

1については、主に大手・中堅クライアントからの売上となりますが、2021年、2022年はコロナ禍の影響で大きく落ち込みました。しかし「まるまるおまかせプラン」を開発したことにより、今後はこれを地域の中小事業者に提供するのみならず、大手・中堅クライアントにも提供できるものと見込み、大きく伸ばせると考えて2024年8月期の予想を算出しています。
なお、大手・中堅クライアントとは東京に本社を置く全国チェーンのような規模というよりは、地域をベースにしたローカルチェーン、個店規模ではない広告予算を持った地場の大手・中堅企業を想定しております。こういったクライアントでは、全国チェーンのレベルではウェブマーケティングができておらず、かといって全国チェーンと同じ戦略を真似してもうまくいきません。
当社が取り組んでいる地域の個店に特化したウェブマーケティングでは、もちろんカスタマイズは必要ですがローカルチェーンに有用なサービス提供が可能だと考えています。

2については、2023年8月期から仕掛けはじめた新規事業である「まいぷれのご当地ギフト」「まちスパチャプロジェクト」などの売上を見込んでいます。これらの新規事業に関しても、2024年8月期の売上規模を社内で試算した結果、マーケティング支援売上の伸長に貢献すると考えています。


以上、2023年8月期の通期決算に関するQ&Aでした!
たくさんのご質問をいただきありがとうございました。

今後も投資家の皆様との積極的な対話を実施していければと考えておりますので、引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。

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