〈エピローグ 東京へ行く〉


 数ヶ月後、ハーバー大学の生徒たちは無事卒業した。

 ア―サーくん、アンさん、キングくん、ダイアナさんの取るべき行動は結局まだ1つに定まってないけど、みんなそれぞれ自分が取るべきだと考えることを努力することになった。

 ただし、4人が共通してやりたいと思っていたことがあった。それは日本に行きたいということ。そこで、卒業旅行を兼ねて日本に旅行に行くことになった。

 ハーバー大学生の4人はドラマ「ホテル」の舞台になったホテル「ヒルトン東京ベイ」に泊まった。ドラマの撮影の様子を知るスタッフに当時のことを聴いたりもした。

 そこからすぐのところにある東京ディズニーランドに遊びに行くことにした。

「私は以前ディズニーランドの年パスを持ってたのよ」
 アンさんは自慢気に言ったけど、アーサーくんはこう言った。
「見たまえ。ここに株主優待のチケットがある」
「アーサーくんはディズニーランドの株主なのね」
 アンジュちゃんは感心した。
「年パスよりすごいね」
 アンさんも感心した。

 それから、僕のふるさと佐賀に連れて行くことにした。

 佐賀の鹿島(かしま)という町にある祐徳稲荷神社に連れて行った。
「ここは神社でありながら、結構、エンターテイメントにも力を入れてるんだよ」
 僕は神社の中を案内した。赤を基調とした神社の建物にみんな見とれていた。風鈴が飾ってあったり、巫女さんもいた。石段を登るのが大変な人のためにエレベーターもあった。
「神社にエレベーターがあるなんて珍しいわよね」
 まほろちゃんも感心していた。

 門前町のうどん屋さんにきつねうどんを食べに行った。食堂のおばさんはこう言った。
「営業時間今終わったばかりよ。でもわざわざ遠い外国から来てくれたから特別作ってあげる」
「ありがとう」
 みんなお礼を言った。
「うどんって初めて食べたけどうめぇな」
 キングくんはきつねうどんを気に入った。

 次の日、嬉野(うれしの)という町の肥前夢街道という忍者のテーマパークに行った。僕は解説した。
「このテーマパークは最初は江戸時代の町並みを再現した町だったんだけど、徐々に人気が落ちていったの。そしてある時、忍者村としてイメージチェンジしたら人気が復活したんだよ」
「みんな忍者は大好きだからね」
 ダイアナさんも共感した。
「ここにいる忍者は実際には忍者の格好したただの芸人だけど、でも、このテーマパークではホントの忍者の文化を保存しようという取り組みも行われてるんだよ」

「やっぱり日本も佐賀もいいところだね」
 アンさんはそう言った。
 みんなも今回の旅行で日本や佐賀を気に入ってくれたみたいだった。

おわり

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