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FRB 外国中銀への通貨スワップ 残高推移 邦銀大丈夫なのか?

 米FRBは現状行っている金融緩和、信用緩和の延長を発表しましたが、外国中央銀行への米ドルを融通する通貨スワップも来年3月末まで延長することも発表しました。
 しかし、現在でもFRBから米ドルを大量に融通してもらっているのは日銀くらいで、日本の銀行の米ドル不足が際立つ内容となっています。FRBのニューヨーク連銀は、各国中銀との通貨スワップ残高を毎日報告しています。
https://apps.newyorkfed.org/markets/autorates/fxswap

 7月23日時点で、英中銀(BOE)への通貨スワップの残高はゼロになりました。グラフを見てみると分かりやすいですが、欧州中銀(ECB)の残高も順調に減っています。日銀のシェアがますます大きくなってきています。7月23日時点で、75%を超えています。邦銀のドル調達はまだまだ苦労しているということでしょう。
 FRBとしても、邦銀のドル不足が顕在化して米ドル資産(クレジット商品:社債、ローン、CLOなど)を売却されては困るので、ドルを融通し続けているのでしょうか?こういう状況を見ると円高のリスクはますます高まっていると感じます。100円割れで終わればいいんですけど、心配です。
 FRBの通貨スワップは、新興国にたくさん出しているわけではありません。メキシコ、韓国、シンガポールには出していますが、ブラジルには出していません。

国別通貨スワップ残高7_2020

国別通貨スワップシェア7_2020

国別通貨スワップ7_2020

※当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的としてFuture Researchが作成した資料です。投資勧誘を目的としたものではありません。当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。ここに示された意見などは、当資料作成日現在の当方の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。投資に関する決定は、お客様ご自身で判断なさるようお願いいたします。

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