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コア技術とは

中核能力を叶える中核機能がどのような技術やサービスによって構築されているのかを考える時、それは「技術の棚卸」と考えてはいけない。バックキャスティングによって棚卸を考える時、技術のアウトカムズから掘り下げていく思考によって技術が生み出す価値の連鎖を解き明かしていくのである。

「どんな機械を所持している」ということは道具の棚卸であって、フォアキャスティングにおける棚卸である。バックキャスティングにおいて「価値の棚卸」を成すことが出来る。この技術・サービスが、「この価値を実現している」、「このアウトカムズを実現している」という表現で価値の階層構造を構築していく。即ち中核機能を他律機能で支え、他律機能を自律機能で支え、更に、自律機能を成り立たせている要素技術の階層構造によって価値の棚卸が成されることになる。

最下層の要素技術は定量的に示される必要がある。単位系を付与して明示することにより、中核能力の次元を中核機能が叶えているかを定量的に評価できることになる。ビジョンからのバックキャスティングは、具体的なビジョンが叶える場の価値の次元を解き明かし、一つの要素技術に落とし込む思考とも言える。その要素技術群が実現する機能の内、中核能力を支える機能が中核機能となる。その骨格となる要素技術、若しくはその組み合わせ技術がコア技術である。コア技術は他律機能を、そして中核機能を生み出す根源であり、他者差別性の中核である。