幻灯片1

TikTokに心底惚れ込んだ たったひとつの理由

こんにちは、こうみくです!

2019年10月31日にTikTok本を出版しました。

この本の企画がはじまったのは2018年11月末。実に製作スタートから約1年弱掛かった計算になります。

書籍では10万字弱とマガジンには詰め切れない色々な情報、とくに「TikTokを通じて、日本の未来にどんな変化が訪れるの?」といった情報を詰め込みました。

具体的には、このような構成になっています。

屏幕快照 2019-11-03 上午10.11.48

屏幕快照 2019-11-03 上午10.12.03

屏幕快照 2019-11-03 上午10.12.16

我ながら、ほんとに盛りだくさん情報を詰め込んだな〜と思いますが(笑)

むずかしい理屈や打算を除いて、

「ほんとにTikTokが好きなのか?愛しているのか?」

とじぶんの手を胸に当てても、わたしは迷いなくYESと答えることができます。

いわば、TikTokに心底惚れ込んだ たったひとつの理由。

その理由だけでもみなさんにお伝えしたいので、本書の「おわりに」に詰め込みましたが、発売を記念して、こちらにてその本文を公開します。

ーーーーーーーーーーーーーー

皆さんは、小さい頃、どんな夢を抱いていましたか?

わたしは、物心がついた頃から大のテレビっ子で、歌手やモデル、女優さんなど、世界に向けて、自分自身を表現する生き方に憧れていました。6歳の頃、一言も日本語が話せないまま、中国から両親に連れられて東京に引っ越しをした時に、「あぁ、言いたいことを伝えられない…」と、とても苦い思いをしたからこそ、語学力が向上して、うまく自分表現できるようになった時の喜びを、忘れられなかったからだと思います。

小学生のころ、学芸会では必ず主役に手を挙げ、合唱コンクールを毎年指折り楽しみに待っている、そんな幼少期を過ごしました。いつかはもっと大きな舞台に立ちたい。もっともっと多くの人に、自分を知ってもらいたい。そのためには、芸能界入りして、TVに出るしかないんだと、心に小さな炎を灯しながら、モーニング娘。やAVEX社のオーディションに応募する毎日を送っていました。

しかし、高校生になったある日、突然、ふっと悟ったのです。

日本で「かわいい」とされるのは、目が大きくて肌が白い、そんなお人形さんのような顔立ちの女性である。それなのに、わたしは地黒で目が細長く、いわゆる東洋人らしい容貌でした。これでは、大衆受けしないよなぁ・・・と、17歳の夏、泣く泣く夢を諦めたのです。

そして大学生になると、はじめてのアルバイト代で、PCとスマホを購入しました。TVの画面とは異なって、PCの画面の中には、YouTube、Facebook、そしてInstagramといったSNSがあって、そこからはTVで見るよりもずっと広く、面白い世界が広がっていました。これからの時代は、地上波だけではなくインターネットを通じて、世界に自己表現が出来るようになるのか。そう気づいて一瞬心は躍ったものの、よくよく考えてみれば、自分にはInstagramerのような映える容姿もなければ、YouTuberのような突拍子も無い企画力、あるいは10分間話し続けるトーク力もありません。結局、InstagramもYouTubeの、特別な才能がなければ立てない舞台なのだと、わたしは再び心に蓋をしたのです。

時は過ぎて、社会人になってから7回目の夏が過ぎた昨年8月。わたしは上海交通大学のMBAを通うために、20年ぶりに生まれ故郷である中国に戻りました。

そこで、同級生の30代女性に「流行っているから」と勧められたDOUYIN(抖音)をダウンロードするやいなや、とても驚いたことがありました。

屏幕快照 2019-11-03 上午10.20.00

スマホの画面の中には、かわいい若い女の子やイケメンな男性だけではなく、50代の大学教授や田舎に住む農家のおばあちゃん、屋台のお兄ちゃんなど、多種多様な人々が、自分のリアルな生活を映し出していたのです。

画像5

画像6

画像7

それは、今までわたしが知っていた、TVの画面、PCの画面の世界とは全く異なる世界観でした。

さらに、街中でもよくよく観察してみると、道路でも電車の中でも、老若男女みながDOUYINを触っています。そして、先ほどDOUYINの中で見つけた50代の大学教授も、農家のおばあちゃんも、しっかり数十万、数百万のフォロワーがいたりと、外見や単一的な価値観で測れない指標で、彼ら彼女らは生き生きと自分らしさを発揮して活躍をしたのです。

街の至る所に高速WIFIが通っており、通信料も安い中国では、一足早く動画時代が訪れており、そこでは「14億人が総ユーザーであり、総クリエイターでもある」の世界観が形成されていたのでした。


10分間のスピーチができなくても、1分間ならば、誰にだって何かしら語れることがある。15秒という尺の中であれば、観客をあっと驚かせたり、クスッと笑わせたり、ホット胸をなでおろすような小さな感動を創り出すことができる。なんなら、自分のなんてことない平凡な日常だって、15秒であれば、他の街に住む人々に面白がってもらえる場面を切り出すことができる。

15秒〜1分の長さ制限があるショートムービー専門のDOUYINだからこそ、幼きころのわたしが夢にまで願っていた「誰でも、世界に向けて、自己表現できる場所」になり得るのだと、わたしは心から感動したのでした。

もうひとつ、20年ぶりに上海に住んで驚いたこととして、日本には見たことのない光景に多く出くわしたことが挙げられます。

顔認識によって手ぶらで決済できる自販機、火鍋屋で忙しく動き回っている配膳ロボット、スマホ1台でどこでも借りれる電動バイク、いつでもどこでも呼べるフードデリバリー。そして、何よりも、DOUYINといった多種多様なSNS。

経済成長と共に爆速で進化している中国社会では、考え得る範囲且つ技術的に実現できる範囲で、ありとあらゆる商品・サービスが、展開されていたのです。もちろん、華やかな一面だけではなく、成功するものもあれば、失敗して早々に撤退したサービスもあります。それでも、14億人もの魑魅魍魎な欲深き人々がひしめく中国社会では、壮大なる社会実験が、日夜繰り返されていたのでした。

そんな中国の様子を見て、わたしは、あることを確信したのです。

「中国発のさまざまなサービスを見れば、タイムマシーンのように日本の未来のヒントを先取りすることができる」、と。

もちろん、中国と日本では、文化的・社会的な背景が異なる部分が多々あり、一筋縄に同じ道を辿るわけではありません。逆に言えば、そういった中国と日本の差異を差し引きば、かなりいい線で、日本のこれからを予測することができるはずです。

そういったきっかけもあって、わたしは中国の様々なサービス事例を日本に紹介したいと、中国現地から見たトレンドや流行の情報を集めた、中国情報トレンド局というオンラインサロンを立ち上げました。



そこでは、DOUYINをはじめとする、中国で流行っているアプリ、技術、現地からの情報を週2、3回で発信しています。

日本のTikTokで言えば、まだ事業展開の年数が浅いこともあり、中国のDOUYINと比べると、まだまだコンテンツやクリエイターのジャンルが発展途中であることは否めないでしょう。一方で、TikTokが既に世界中で愛されているプラットフォームであること、更に中国で広く深く刺さっている現状を鑑みると、いずれ近い将来、日本でもDOUYINのような世界観を持ったプラットフォームに近づくはずだと、わたしは確信しています。そんな未来が本当に楽しみですし、応援したいと考えています。


みなさんも、TikTokを通じて、世界への、そして未来への扉を一緒に開けてみませんか。

------------------

こちらが、あとがきになります。

わたしが心底DOUYIN、そしてTikTokに惚れ込んだ理由がお分りいただけましたでしょうか?他にも、読んでみた感想などは、Twitterで「#TikTok本」で検索いただければ色々と出てきますので、ぜひ。





サポートいただけたら、スライディング土下座で、お礼を言いに行きますーーー!!!(涙)