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世界は欲しい物で溢れている③ ~ ランドクルザー70 ~

20歳で免許をとった私。
一番最初に乗った車は当時入院していた叔父が乗っていた古いクラウンでした。

結局叔父はそのまま亡くなることとなり、その車をもらい受けた私はその車で青春時代を過ごすことになりますが、ただ北海道という土地柄でFR(後輪駆動)の車はかなり無謀であり、冬道では発進と同時にお尻フリフリ、坂道も一気に加速しないと登れず、ちょっと雪の深いところにいけばすぐ埋まったりと、まぁ気苦労の絶えない車でした。

そしてとある事件をきっかけに私のその後の車人生を決める一台に出会います。

ランクルとの出会い

とある冬の日、お葬式に出席するため、クラウンに母を乗せて田舎道を走行していたときでした。

北海道の田舎道は左右が畑で、道路と畑の間には水を通すための堀があります。

冬になれば堀は完全に雪にうまり、その日は除雪後でちょうど埋まった堀の高さが道路と同じレベルになっていました。

時刻は17時すぎで、もう日は落ちて暗く、また雪も降っており視界もかなり悪い状況でした。そこで、ちょっとした轍に捕まり、お尻がすべってハンドルを切ると、そのまま堀の方へ走ってしまい、フロント部分から堀の方へ埋まっていってしまいました。

自力ではもうどうすることもできず、田舎道のため車もぜんぜん通らず、途方に暮れ、JAFを呼ぼうとしていたところ、向かい側から車のライトが見えてきました。

そのとき通りかかった車はランクルの80だったと思います。
その車は埋まった私の車を見つけるなり、停車し、「出してあげるよ」といって、すぐに牽引ロープを出して、引き上げてくれました。

いとも簡単に私の車を引き上げ、お礼も十分に伝えぬ間に颯爽と帰っていくランクルの後ろ姿をみながら、私の心は決まりました。

働いたらランクルに乗ろう。

そうして、就職して一番最初に買った車が「ランドクルーザー70」です。

角張ったフォルムに、丸目。レトロなTOYOTAマークとランドクルザーのロゴに一目惚れ。

平成4年車で買った当時ですでに12年落ちでしたが走行は30000kmと少なく、程度もかなり良いもので、軽油だし、1ナンバー登録で車税も安いし、なんとか就職1年目の私でも3年ローンで買えるぐらいの値段だったので、購入を決意、本当に良い出会いでした。

写真は手放した当時のもの

それからはどこに行くにでもこの相棒と一緒。
どんな荷物でも簡単に積み込み、海、冬山どんなところ何も恐れることなし。

本当にたくさんの思い出をこの車で作りました。

そして、私がしてもらったように、冬に埋まっている車を見つければ、写真に見えている電動ウィンチを引っ張り出して引き上げてあげました。

おなじみのJAFが採用している(いた?)車ですもんね、本当にタフでかっこよい車でした。

ちょうど10年この車に乗りました。
最後はオイル漏れでオーバーヒート、修理にかなりの費用がかかるとのことでなくなく手放しました。

それでも下取りは買った値段の半分の値段がついていたので驚きです。十分に元はとってくれました。腐ってもランクル。
ほんとすごい車です。

そして今では更にプレ値がついて中古車市場ではかなり高騰しているようです。

ほんと直して乗ってればよかった。

そうして私とランクル70の物語は終わることになったのですが、いまでも街中で見かけるとつい目がいってしまいます。
まるで元カノをみているかのように。

ランクル70との再会


先日、こんなものを見つけてしまいました・・・

やば。
これは買うでしょう。
グリルが新しいロゴマークなのはちょっと気に食わないですが、即買い。
十数年ぶりのガチャガチャです。

赤のカスタム使用が欲しい、赤のカスタム使用が欲しい、赤のカスタム使用が欲しい・・・いざ勝負。

結果は、

!!!
見事、一番欲しかった赤のランクル70ゲットです。

思いの外、ディテールが細かく、しっかり再現されている感じです。
色々懐かしい思い出が蘇ってきました。

普段、ガチャガチャにはまったく興味のない私が衝動的に買ってしまうぐらい、今でも「欲しい」と思える車。

いつかまた出会うことがあれば、また乗ってみたいと思える車。

最後までお読みいただきありがとうございました。


#欲しい物 #車 #ランドクルーザー70 #SUV #名車  




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