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【U-20代表】A代表との練習試合を予定していたことを明かす木暮賢一郎監督「当初の予定では…」

 U-20フットサル日本代表は、6月21日から23日にかけて、静岡県内でトレーニングキャンプを行う。練習の最終日には、Fリーグ・ディビジョン2のアグレミーナ浜松と練習試合が組まれているが、当初、今回の合宿は千葉県内で行われ、最終日にはFリーグ・ディビジョン1の立川・府中アスレティックFCと対戦する予定だったという。

 コロナ禍で、開催されるはずだったAFC U-20フットサル選手権が中止となったことで、JFA内ではプランを見直し、U-20年代の選手たちに経験を積ませる場を作ることを考えてきた。その結果、オーシャンカップ2021の出場、そして、来週にはブルーノ・ガルシア監督率いるフットサル日本代表との兄弟試合も計画したが、オーシャンカップに続き、兄弟試合も中止せざるを得ない状況になってしまった。

 その結果、今回の3日間の活動がこのチームの集大成的な活動になる見込みだが、合宿を前に木暮賢一郎監督が、今回のキャンプの意図、2021-22シーズンのU-20日本代表世代の活躍をどう見ているか、初招集となったFP大澤雅士に期待することなどを語った。

◆U-20日本代表候補 6月21日~23日 静岡合宿招集メンバー

【スタッフ】
▽監督
木暮賢一郎
▽GKコーチ
内山慶太郎
▽フィジカルコーチ
下地達朗
【選手】
▽GK
中澤 航(湘南ベルマーレ)
石井遥斗(ペスカドーラ町田アスピランチ)
井戸孔晟(デルミリオーレクラウド群馬セグンド)
▽FP
黒田智暉(Y.S.C.C.横浜)
靏谷春人(湘南ベルマーレ)
毛利元亮(ペスカドーラ町田)
籔内涼也(湘南ベルマーレ)
大澤雅士(エルポソムルシアFS)
甲斐稜人(ペスカドーラ町田)
宮川泰生(名古屋オーシャンズ)
倉科亮佑(ペスカドーラ町田)
牧野謙心(湘南ベルマーレ)
金澤 空(立川・府中アスレティックFC)
雲切啓太(ペスカドーラ町田)
嘉数希望(シュライカー大阪サテライト)
山中翔斗(ペスカドーラ町田)
尾形颯志(バルドラール浦安セグンド)
中島圭太(エスタボンU-18)
柴山圭吾(バルドラール浦安)

以下、木暮賢一郎監督のオンラインインタビュー

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◆今回のトレーニングキャンプの狙い

――本日から始まるトレーニングキャンプの意図を教えてください。
木暮 今回の合宿の目的ですが、もともとの計画を話しますと、当初は幕張での合宿を計画していまして、立川・府中アスレティックFCさんとのトレーニングマッチを予定していました。ただ、この状況下(コロナ禍)のための変更で、(静岡での)開催となり、最終日にアグレミーナ浜松さんとの試合をすることになりました。

 また、当初の予定では来週の月曜日から水曜日までもU-20日本代表合宿をやる計画を立てていたのですが、この時は最終日にA代表とのゲームを行うことを予定していましたが、こちらも計画変更で来週に関してはスケジュール変更(で中止)となったということが前提にあります。そうした前提のもと、今回の目的を遂行するにあたってのプロジェクト変更があったことを、まずお伝えします。

 そして、具体的に目的というところに関して言うと、我々の目標として、AFCU-20フットサル選手権がないという一つの背景もありますが、近い将来、A代表に一人でも多くの選手を送りだすとか、日本を背負って立つような選手を育成していくところが、大会での勝ち負け以上に重要視している部分があります。そういう意味ではすでに4名の選手(毛利元亮、甲斐稜人、倉科亮佑、金澤空)がA代表の合宿で経験値を積む、もう一人A代表に負傷で行けなかった選手もいますが、計5名の選手がA代表に足を踏み入れた状態を作れたことには、大きな成果を感じています。そのラインは継続して、さらに一人でも多くの選手にW杯もありますし、その先を含めて、そういった選手を輩出していくことを目標にやっていきます。その一環としての合宿と捉えています。

 そして、もう一つの側面は、AFCU-20フットサル選手権があれば、海外のアウェイで実際に代表のユニフォームを着て、国歌を聞いて、アウェイの過酷ななかで、国際経験を積むという、日本にいては味わえないところの経験値の機会損失の事実はありますので、それに代わりえるというところで、先ほどのリスケジュールにもつながりますが、A代表のゲームをAFCのファイナル、決勝に位置づけで選手たちにも伝えてきて、ここまでトレーニングマッチであったり、合宿を行ってきました。

 ただ、残念ながらそういったものを今の時点で経験する機会がなくなってしまい、我々としても、違う形での機会提供、チャンスをつくるというところがあります。そこのマネジメントであったり、選手に対するケアは監督である私の仕事だと思っていますので、そこで何か気落ちをするというところは、実際にはAFCU-20フットサル選手権がなくなり、オーシャンカップもなくなり、代表とのゲームもなくなったことを考えると、非常にネガティブなところがありますが、そうではなく、非常にポジティブなところに変える。有意義な合宿に変えることが、目的だと思っています。

◆2021-22シーズンのU-20代表世代のプレーの評価は?

SAL Fリーグが開幕して各クラブで中心として戦っている選手も増えてきていますが、U-20世代の選手たちのプレーはどう映っていますか?
木暮 起きている現象としては、今に始まったことではなく、この世代は昨シーズンから各クラブにおいては頭角を現してきていたり、プレータイムが長い選手、そして毎回の19名による合宿においても常に高いパーセンテージで、Fリーグのトップクラブにおいても招集されている世代です。彼らを育成して来ていただいた各クラブの指導者であったり、日本の育成環境であるとか、選手のマインド、そういったところが順調に歴史を重ねるごとに順調に積み上げてきているなと感じます。私がというより、関わったすべての人たちに来ていることは感謝しています。
 彼らにも常に言っていますが、プレータイムを勝ち取ったら、そこに満足するのではなく、そのなかで主役になるように。メンバーに入ったら、メンバーに入ったことに満足するのではなく、今度はプレータイムを勝ち取る。昇格してトップでトレーニングを積むことができていたら、試合に帯同することが難しい選手は、日々のトレーニングのなかでそこを勝ち取ってほしい。それぞれの立ち位置において、一つでも二つでも高い位置を見て、毎日競争して、自分のポジションを勝ち取ってほしいということを伝えていますし、前提にあるのは、A代表にふさわしい選手とか、近い将来A代表に入るというではなく、A代表を背負って立つとか、世界で活躍する。そういった選手を育成したいということがあります。当然、毎回のゲームはチェックしていますが、現状に甘んじることなく、常に高い意識を持ち、勘違いすることなく、日々、トレーニングを積んでほしい。そこの要求レベルは変わらないところなので、今回もそういう話をしますし、そういう現状と捉えています。

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