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せっかく受かった中学なのに・・・

登場するわが子、名をハルと申します。

公立小学校から受験を経て、中堅私立中高一貫校に入りました。

第一志望ではありませんでした。

もしかするとこの辺から気持ちの整理がついていなかったのかもしれませんがはっきりとしません。

もともと繊細で体力もなく、鉢巻を巻きながらお正月返上で頑張るような集団塾には入らず、個別指導塾で地道に勉強しました。

第一志望はたぶん無理という予想していたのですが、結果に思いのほかがっかりしていたハルでした。

しかし他の学校もどこも良い学校で、せっかく合格をいただいたので、どこにしようかとぎりぎりまで悩んで話し合って決めました。

しかし入学してみると、中学生活や学年クラスの雰囲気がずいぶん自分の想像と違ったようでした。

不慣れな電車通学で体力を使い果たし、帰宅後はぐったり。

課題が多い。

教室が騒がしい。

ハルだけが被害者ではない小さないじめが頻繁に起きる。

担任に相談しても「(加害者は)根はいい子だから」「話せばわかってくれるから」「もっと強くなりなさい」と言われる。

そんなことの繰り返しをしているうちに、週明けに登校を渋る日が出始めました。

それでも気持ちをふるい立たせて、通い続けていましたが、

朝方不安で眠れないのか、夜も明けぬ時間に私の寝ているそばに来て、「行けない、ごめんなさい」と泣く日が出てきたのです。

最初の数日は私も状況を飲み込むことができず、

せっかく受験して入学した中高一貫校に行けない・・・などと想定もしていなかったため、

「遅れてもいいから行きなさい」「慣れるまではつらいけど頑張りなさい」と記憶にあるだけで3回は言ってしまったかもしれません。

今思えばハルもぎりぎりの精神状態だったのに、申し訳ないと思います。

行ったら行ったでそれなりに親しくなった友達と放課後を過ごして楽しそうにしていたので、

いっときのことだろうと励ます方にしか頭が働きませんでした。

いよいよ行けなくなったのは数か月後です。

自分のベッドでダンゴムシのようになり「ごめんなさい、ごめんなさい、行けない、自分はダメ人間だ」と自分を責めるようになりました。

私はこれで腹をくくりました。

もう、ハルは限界だと悟りました。

いまは、とにかく何も考えず、ハルを休ませようと思いました。


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