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研究会報告(令和5年12月9日 第3期第3回 通算第28回)

 議事に先立ち、Zoomのブレイクアウトルームを使って、少人数グループでの交流を5分間、「Web 化後の広報誌に関する感想」のテーマで実施した。
 藪下信幸研究員の司会によって進められ、議題1(研究報告)として、2つの研究報告が行われた。
 第1の研究報告は、荒木康彦特別研究員による「前身校専門学校に於ける『御真影奉戴』と奉安施設について」であり、昭和15年(1940年)に本学の前身専門学校に於いて「御真影」が奉戴されたプロセスを、一次史料に基づいて詳細に解明した内容であった。
 第2に、井田泰人研究員から広報誌コラム「短期大学部70年の軌跡②」の執筆予定内容について研究報告が行われた。短期大学部の学生の主要進路である「編入学」についての取り組みについて、データに基づいて示した紹介する内容であった。
 議題2(特別展の報告)は、近畿大学不倒館の2023年度特別展「創設者世耕弘一ドイツ留学100周年」についてであった。この特別展が2023年10月11日から17日に開催され、第1会場をのべ 370名、第2会場をのべ 359名が参観し、「世耕弘一先生のことを知る機会になった」などの感想があったことが報告された。また、10月17日には荒木康彦特別研究員によって創立者 世耕弘一ドイツ留学100周年記念講演「世耕弘一のドイツ留学とその歴史的意義」が行われ、79名の参加者があったこと、また記念講演の内容が後日、動画として公開される予定であることも報告された。
 議題3(活動報告)として、3つの報告が行われた。
 第1の活動報告は、10月4日から10月6日に立命館大学で開催された全国大学史資料協議会 2023年度総会・全国研究会についてであった。荒木康彦特別研究員・冨岡勝研究員・武田美紀課長補佐が参加し、10月5日の「歴史の再評価のために」のテーマによる全国研究会においては、荒木康彦特別研究員が第1報告として「大学史に於ける災害と復旧・整備について-近畿大学の前身校の事例-」の発表を行ったことが報告された。
 第2の活動報告として、田窪直規研究員より、本研究プロジェクト2023年度学内研究会として、2024年1月23日の14時から15時に、「電子記録のライフサイクル 」(仮題)というテーマで橋本陽氏(京都大学文書館助教)にオンライン(Zoom)で講演していただく計画であることが報告された。本学でも電子文書が増えてきているので、電子文書の扱い方について、これに詳しい橋本氏に講演を依頼することにしたということも説明された。
 第3の活動報告として、冨岡勝研究員より、冨岡勝研究員・三木一司研究員・酒勾康裕研究員が、本研究プロジェクトの学外調査として、2024年1月23日の 午前中に日本大学広報部広報課(大学史)を訪問して大学アーカイブズに関するインタビュー調査を行う計画であること、午後は本学東京センター会議室から 14時からの学内研究会に参加する予定であることが報告された。
 議題4(コラムについて)として、冨岡勝研究員より、前回の研究会でのコラムについての意見交換を踏まえ、『炎の人生』[]を含めた現在閲覧可能な本学に関する書籍に関するブックガイドを、執筆者の専門分野に必要に応じて絡めたコラムを執筆してはどうかという提案がなされ、一例として冨岡勝研究員が『炎の人生』第一章第一節「中学進学の夢を絶たれ奉公へ」を紹介するコラムを執筆するという構想が出された。この構想について、荒木康彦特別研究員から、明治期の和歌山県の初等教育についての史料を調査して東牟婁郡が教育先進地であったことも紹介するべきであるという意見が出された。
 議題5(その他)として広報室建学史料室から、1) 曽野洋特別研究員の着任について、2) 広報誌の公開状況について、3) 12 月から広報誌に関するアンケートを実施したことの3点について報告があった。
 また、次回研究会では司会担当者が稲葉浩幸研究員、記録担当者が井田泰人研究員の予定であることが確認された。


※初代総長世耕弘一の評伝『 炎の人生「我ガ生、難行苦行ナレドモ我ガ志、近畿大学トナレリ」』

文:広報室建学史料室研究員・近畿大学教職教育部教授 冨岡 勝                          
写真:近畿大学関連書籍(一部)


(2024年4月30日公開)

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