成功の秘訣は”ガマン”!? 水転写デカールを失敗しないコツとは?【プラモデルのすゝめ】
みなさんは水転写デカールの扱い方をご存知ですか?
難しいイメージを保たれている方も多いと思うんですが、それはおそらく貼り方の手順にあると思うんです。
1. 台紙から必要な絵柄をカットし、水に浸す
2. 30秒ほど経ったら水からあげて、デカールをそっとさわって動いたら準備OK
3. 貼る場所に台紙ごともっていき、デカールをそっとスライドさせて乗せます
4. デカールの下に溜まった水気を綿棒などで抜き、ピッタリフィットしたら完了
ざっとこんな具合。なんだか面倒だし、繊細な作業を求められて難しそうですよね。
でも慣れるとシールよりも簡単。仕上がりも圧倒的に良いですよ。
正直、シールは手軽なこと以外はあまりメリットがありません。一度貼り付けたら修正は困難ですし、厚みもあるので浮いてみえます。
水転写デカールは水分を抜くまでは修正し放題。貼り付けたときに一体感もありますし、クリアーコートによる研ぎ出しで仕上がりをさらに良くすることもできます。水転写デカールへの苦手意識を無くせば、模型の面白さはさらに広がると思います。
ただし、繊細なものであることは事実。不用意な扱いで簡単に破れてしまいます。その失敗で取り返しのつかないことにもなったりするので、シビアな作業ではあります(それはシールも同じだったりしますが…)。
デカール成功の秘訣、それは「ガマン」です。経験上、ガマンできずに行ったことがすべて失敗に繋がっています。
”水に浸して台紙から浮くのが待てなくて、少し強めに触ったら破れた”
”もう大丈夫かな? と触ったら破れた”
”軟化剤を塗って、よれたシワが気になって触って破れた”
そういう失敗を経て、みなさん独自の方法とともに水転写デカールと向き合っています。
私の場合はこうしてます。
1.カットしたデカールを水にしっかり浸す
2.何もしなくても台紙の上で動いている状態になったらデカールをピンセットですくう
3.デカールの裏面にマークセッターを付けて、貼り付ける場所に乗せる
4.位置を微調整したら、何もせずに放置
もう綿棒をコロコロ転がして水気を抜く、みたいなことはしません。ディテールのある面ではなかなかピッタリいかなくて、力が入ってデカールを破るなんてこともたくさん経験したからです。
この方法を話すと結構驚かれるんですけど、成功率は高いですし、なにより作業時間も少ないので効率的です。
それぞれのデカールをいちいち貼り付けるまでやっていたら、手間もかかるし神経もすり減るんですよね。
それこそ、タミヤ 1/32 トムキャットを作った時、「NO STEP」と書かれたコーションデカールを無限に貼らないといけなくて、それをいちいち綿棒で押さえつけて、それで綿棒にデカールが張り付いてダメになったりもう気が狂いそうになっていたときに、たまたまそのまま乾いたデカールがきっちり張り付いていたのを見て、これは…? と思ったんです。
で、水だけだとデカールのノリが弱まっていくいっぽうなので、GSIクレオスの「マークセッター」を使ってノリの成分を添加。軟化剤も含まれているので、ディテールにもしっかり馴染んでくれます。
デカールの軟化剤は、デカールが柔らかくなるだけでなく、若干縮みもするので、ディテールに沿って馴染んでくれるんですね。
そうやって勝手に馴染んでくれるので、こちらからわざわざ手を加えなくても良いんです。
デメリットがあるとしたら、モタモタしてるとマークセッターの軟化剤でデカールが柔らかくなって破れやすくなること。手早く置いて位置決めをするのがコツです。ぜひお試しあれ!
最後に、水転写デカールには消費期限が存在します。時間が経てば経つほどデカールは劣化し、扱いにくくなります。
つまり、デカールをキレイに貼るためにはさっさと作ること。美麗なデカールを貼り付けるキットは積む間もなく、さくっと作ることをオススメします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?