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やっと見つけた、ひきこもりの息子にしかできないこと

 不登校・ひきこもりの息子を持つ後藤誠子さん。親子ともに、これまで数えきれないほどの苦しさと戦ってきました。しかし初めて、息子のことを心から誇りに思えるような日が訪れたのです。(連載「不登校は幸せへの道」第28回)※写真は後藤誠子さん

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 私が始めた、何もしなくてもよい居場所「ワラタネスクエア」に、行政の予算がついた。場所も広くなり、たくさんの人に来てもらえる。うれしいことだが、人員も必要になる。誰でもいいわけではない。訪れる人たちを「あなたのままで大丈夫」という思いで迎えられる人でなければ。

 「ワラタネスクエアでいっしょに働いてくれる人なんているかなぁ」。つぶやいた私の言葉に次男が反応した。「俺、やろうか?」。おどろいて、すぐには返事ができなかった。すこしずつ私の活動を手伝ってくれるようになっていた次男だが、働くと言い出すとはまったく予想していなかった。

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