初六。師出以律。否臧凶。 象曰。師出以律。失律凶也。
初六は、師出(いくさい)ずるに律を以てす。臧(よ)かざれば凶。
象に曰く、師出ずるに律を以てす、律を失えば凶なり。
地水師は「戦の道」を説いた卦。
初爻は戦の始まり。軍の始まりで出陣。戦の始まりにおいて、まず律をもってしなくてはならない。内部の規律(軍律)が乱れていては、たとえそれが正しい戦であったとしても凶となる。
「臧」というのは「よし」で、「厚し」とか「おさまる」とか「善」という意。「否らざれば臧きも凶」とあり、そういう規律が行き渡っていなければ、よき戦・正義の戦であっても凶である。