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「3.5D by KAMITSUBAKI STUDIO x PARCO」一年間ありがとうございました。

いつも応援してくれてありがとうございます。

一年に渡るプロジェクト「3.5D by KAMITSUBAKI STUDIO x PARCO」先日無事に終了致しました。
「3.5D」についてプロデューサーとしての想いを書かせて頂ければと思います。

2019年11月よりオープンした「3.5D by KAMITSUBAKI STUDIO×PARCO」はKAMITSUBAKI STUDIOの情報発信基地として、一年限定の店舗として運営してまいりました。
PARCOさんの全面バックアップにより「PARCO GALLERY X跡地」を使わせて頂く事で私達だけでは実現が出来ない“素晴らしい情報発信基地”が作れました。 PARCOさんには最大限の感謝です。

「3.5D」は期間限定のプロジェクトだったのですが、色々な意味でとても濃厚な一年間が作れたのではないかと思います。
11月の段階では絶好調の状態でスタートした「3.5D」ですが予想出来る筈もない世界的なコロナウィルスの流行により、全く想定外の状況へと変わってしまいました。

進めていた企画でキャンセルしてしまったものも、実は幾つかあります。
特にKAMITSUBAKI STUDIOとdocomoさんがタッグを組んで作った展覧会「HAYABUSA EXPERIENCE by 3.5D × docomo」では完全に展覧会の施工自体も終わって“後は開場するだけ”という状態にも関わらず実施を諦め、泣く泣く解体せざるを得ませんでした。

花譜のワンマンライブである「不可解(再)」が無観客になり、「HAYABUSA EXPERIENCE」もリアルでの開催を中止しオンラインへと急遽移行し、DUSTCELLやGUIANOのワンマンライブも無観客ライブに変更しました。続く「不可解弐」も「Q1」と「Q2」へ分割開催となり、ライブ会場をキャンセルし私達としては未経験であるバーチャルライブへと大幅な仕様変更をする事になりました。
KAMITSUBAKI STUDIOはバーチャルでのアプローチを積極的にやってきたからこそ、相反する「リアルな体験」を何よりも大事にしようというスタンスで運営してきましたが、結果として“全て”は反転してしまいました。

コロナ禍の中でのこの半年間は私達が体験した事のない“観たことのない状況”となってしまった事は間違いないですし、私個人としても人生最大の苦境であったと思います。
そして本当は「3.5D」も計画通り順調に運営出来ていたならば、出来ればもう少しだけ続けたかったという心残りもあります。

それでも大変な状況の中で沢山の方々がわざわざ「3.5D」に訪れてくれた事実が本当に嬉しくて、店舗単体のビジネスとしては正直厳しい結果にはなりましたが、全く後悔はありません。
店舗に来てくれた皆さんや、本当は来たかったけれどこの状況下の中で来れなかった皆さんには、スタッフ一同感謝の気持ちでいっぱいです。

バーチャルとリアルの狭間で未来の日本の文化にとって意義がある「Q」を、今も私達は考え続けています。
「3.5D」はKAMITSUBAKI STUDIOにとっては最初の「Q」になりえたのか?それは当事者である我々には分かりませんが、どうにかいくつかの種をまく事は出来ました。数年後にはきっとそこから「A」が産まれるのではないか?と楽観的に思っています。

アーティストの持続可能性を考えること。未来をR&Dすること。関係性をデザインすること。どんなに絶望的な世界でも希望を捨てないこと。
やってみなきゃ分からない、「決められた約束の無い時代」の先端に私達は生き続けている。
それならば考え続けて作り続けながら、時には失敗しながらも、実際に試してみるしか前に進む方法などない。

どんなに泥だらけでも、死ななければ、生きてさえいれば、物語はつづく。

皆さんがワクワク出来る「物語」をお届けする為に、求められる限り今後も私達は作品を作り続けたいと思います。

「3.5D by KAMITSUBAKI STUDIO x PARCO」、一年間応援本当にありがとうございました!

Everything starts from here.

KAMITSUBAKI STUDIO プロデューサー
PIEDPIPER


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