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『30代からはじめるファミリーノート』はじめに公開

7日間で家計と家族の未来が見えてくる!
「子どもは2人ほしい」「住宅ローンが返せるのか心配…」「教育にお金をかけたい」「老後は2000万必要って本当?」
夫婦が直面する養育費、教育費、住宅ローンなどの不安や悩み、夢や希望をすべて洗い出し、数値化。資金繰りの方法を「ファミリーノート=生涯収支設計書」に落とし込みます。
7日間で一生お金に困らない家計管理の実践力が身につく!

30代ファミリー専門のマネーコンサルタントによる人気プログラムを書籍化!

【 別冊ファミリーノート付き!】
本書に付いている別冊ファミリーノートに書き込んでいくと、わが家だけの生涯収支設計書ができあがります
【 購入者特典 】
別冊ファミリーノート内の「住宅資金計算シート」「資金試算シート」
特製Excelシートがダウンロードできます!


「時間」を味方に、
30代から備える「お金」のこと


「漠然とした不安」を感じていませんか?


 はじめまして。マネープロデューサーの岩田百り子です。
 本書を手に取ってくださってありがとうございます。
 あなたがこの本に興味を持ってくださったということは、将来のお金のことが心配だったり、今からできることを始めておこうと少しでも考えていらっしゃるからではないかと思います。
 
 日本FP協会の調査によると、30代の85%が「老後のくらし」に不安を抱えており、そして、その不安の第1位が『老後の生活設計』となっています。
 ただ不安ではあるものの、送られてくる「ねんきん定期便」をきちんと確認したり、自分が公的年金でいくらもらえるかを把握している人は、意外と多くありません。また、それらの関連書類を見たとしても「見方がわからない」という人もいます。
 私が30代の方に特化してご相談を受けるようになって数年が経ちますが、日々感じるのは多くの方がお金について「本当のこと」を知りたがっているということです。
 ネットを検索すれば情報は無数に出てきますが、それが果たして本当のことなのか、正しいものなのかがわからない。そこを明らかにすべく、たくさんの方が相談にいらっしゃるのです。

〝老後貧乏〟にならないために30 代から備える

 さて、2019年の厚生労働省の調査によると、「ゆとりある生活を送れている」と感じている高齢者世帯は5・4%。対して「大変苦しい」「やや苦しい」は51・7%にものぼります。
 いわゆる〝老後貧乏〟による生活の苦しさを、高齢者の半数以上が痛感しているのです。こうした状況を回避するためにも、若いうちにお金の段取り術を知って備えることは、とても大切です。
 もちろん、「30代から老後に備える」=「今から備えておかないと間に合わない」ということではありません。ただ、早ければ早いほど、楽に備えていけることは間違いないのです。
とはいえ、将来的なお金を貯めていくというのは、比較的自由にお金が使える若い世代でも簡単なことではありません。
 しかし若い人たちには、何よりも心強い味方がいます。
 それが、「時間」です。
 これはシニア世代と比べると大きなアドバンテージです。
 たとえば、50歳の方が60歳までに2000万円貯めようと思ったら、1年で200万、1カ月にすると17万円弱を積み立てていかなければなりません。「足りない!」 と気づいた時点での時間の猶予がとても少ないのです。
 一方で、30歳の人が60歳までに2000万円貯めるには、月々5万5000円、3%で運用できれば3万5000円ですみます。
少ない額でも長い時間をかけて運用できるというのは、非常に大きな成果を生むのです。

お金の話は夫婦でもしづらい?


 若いうちからお金について考えておくことがベストだと感じてはいるものの、意外と夫婦間でも「お金の話はなかなかしづらくて……」という人も多いものです。
 なぜならば、お金のことというのはとてもシビアで、お互いにとって楽しい話ばかりとは限らないからです。中には、「思っていた以上に厳しい現実と向き合わざるをえなくなった」という家庭もあるでしょう。また、夫婦間で視点や価値観が異なり、「話し合いが嚙み合わない」という場合もあります。
「生活費を全面的に見直したい」と相談に来られたご夫婦にも、旦那様は「通信費でも減らしますか」と話す一方で、奥様からは「旦那のこづかいを減らすよう、岩田さんから言ってほしい」と依頼される、といったケースがよくあります。
 さらには、「子どもの教育費用などについて話し合ってみたら、実は夫婦間で意見がまったく違っていた」などということも起こりえるのです。
 しかし、このような問題点が具体的にわかる、ということもまた、お金について考えることの大きなメリットです。若いうちに気づくことができれば、より早く手を打つことができるからです。
 若ければ若いほど「時間が味方してくれる」というのはまさにこういうことです。

「ファミリーノート®」とは?


 本書は、私が日々のFP個別相談で使っている「ファミリーノート」がベースになっています。
ファミリーノートとは、お金の段取りや自分たちのライフプランをわかりやすく仕組み化し、長期資産形成と、現在の家計管理から将来の老後生活にいたるお金の段取りを体系的に作ることができる設計書ツールです。
 夫婦がお金に向き合ってマネープランを作り、希望を形にするためのサポートができればとの思いから、私自身が考案しました。
 想定できるすべての夢や希望、悩みや不安を洗い出すことから始めるため、老後資金の問題だけでなく子育て、教育費、住宅購入といった30代で直面する可能性の高い不安についてもカバーすることができます。
 ファミリーノートは、夫婦が人生をまっとうするまでの収入と支出について7日間で見積もり、お金の不安や悩みから解放され、ゆとりある生活を得るためのものです。
 
7日間連続でやるのか、じっくり時間をかけて話し合いながら取り組むのかは、もちろん自由です。自分たちのペースで進めましょう。
7日目が終わるころには、お金の段取り術がしっかり身に着いているはずです。

7日間で完成するわが家だけのノート


 
1日目から最終日までの大まかな流れは、次の通りです。

1日目【情報整理と年表作成】
まずやることは、3つ。
① 家族情報の整理
② 夢や希望、悩みや不安を洗い出して、未来のビジョンについ 
て考えてみる
③ ファミリー年表の作成。未来のビジョンを落とし込んでみる

2日目【財政状況の〝たなおろし〟】
現在のお金についての状況をたなおろし。次の3つで家計の見え
る化を。
① 金融口座の洗い出し
② 家計の財政状況の把握
③ 年間収支の確認

3日目【未来のビジョンを数値化(前半)】
現在もしくは将来にかけて必要になる住宅資金、教育資金、その
他に準備したい資金(バラエティ資金)を数値化。

4日目【未来のビジョンを数値化(後半)】
老後資金と大黒柱の死亡保障保険を見積もり。

5日目【生涯収支の見積もり】
2~4日目までの数値を生涯収支表に落とし込み、現状における生涯収支の過不足を見える化。また、各資金の準備を前提とした年間収支を作成し、資金計画に無理がないかどうかを見きわめる。
その結果に応じて、現状とビジョンに立ち返り、修正を踏まえて各資金シートを完成。

6日目【資金運用の計画】
各資金の準備方法について決めていく。

7日目【完成】
最終日に次の4つを仕上げて完成へ。
①6日目に作成した資金形成を前提とした年間収支表の確定
② 生涯収支表の最終設計
③ ファミリー年表の確定設計
④ 実行に向けての宣言書を作成し、完成日を記入

お金について考えることは、生き方を見つめること


 ファミリーノートが完成すると、おぼろげだった人生設計や家計の課題が可視化され、夫婦で方向性を共有することができます。
 もちろん、人生は計画通りにいかないことも多いものです。ですから1冊完成したら、定期的に見直し、微調整をくり返しながら常にアップデートしていきましょう。そうすることで、お金の心配をせずに安心して暮らしていくことができます。
 お金の使い方や価値観は人それぞれ。決まりや正解はありませんから、ぜひあなたと家族だけのファミリーノートを作り上げてください。
 お金のことを考える、ということはすなわち、どういう生き方をしたいか、どういう家庭を作りたいかを考えることと同じです。
 夫婦で話し合いながら、豊かな人生を送るためにファミリーノートがお役に立てるのであればこんなにうれしいことはありません。


書きこみながらわが家だけのファミリーノートが作れる別冊ノート付き!



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