マガジンのカバー画像

今月の「はじめに」

9
本
二見書房から刊行した新刊の「はじめに」を公開！ 気になる本があったらぜひ書店さんでチェックしてくださいね♬
運営しているクリエイター
二見書房 編集部

『スーツの鉄道青春夜行』はじめに公開🌃

はじめに スーツ 「スーツ」という名義で活動する私は、ＹｏｕＴｕｂｅの再生回数による収 入を目当てに、鉄道の面白さをマニアでない人に紹介することを続けてお り、現在では約80万の視聴者に動画をご覧いただけるようになりました。連 日全国の鉄道に乗り、旅行する日々を送っています。さぞや楽しい毎日だろ うとお考えの読者も多いと思いますが、実際楽しく活動しています。もとも と鉄道に乗るのが好きだった私にとって、全国の列車に乗ってそれがお金に なるなどといったことは、まさに夢のよう

二見書房 編集部

『東大名誉教授がおしえる！建築でつかむ世界史図鑑』はじめに公開

はじめに　　　　　　　　本村凌二 　人はだいたい見た目で判断するのではないだろうか。視覚の印象は強烈であるから、物事はしばしば姿や形で思い出される。歴史をふりかえっても、形あるものこそ圧倒的な残像をなしている。 　自分の経験をたどれば、はじめてミラノのドゥオモ（大聖堂）を見上げたときの衝撃は忘れがたい。およそこの世のものとは思えない絢爛華美さにあふれ、こんな建物を500年前に建造したイタリア人のデザイン感覚に度肝をぬかれたものだ。性能にすぐれた製品なら日本人にも作れるが、こ

二見書房 編集部

『美しくないゆえに美しい女たち』はじめに公開

はじめに　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小谷野敦 　歌舞伎研究家の中村哲郎さんから『勘三郎の死』を送っていただいた。歌舞伎エッセイ集だが、中に、旧知の中川右介さんの本に触れたところがあり、先に見たら、中川さんは玉三郎の美しさをいうが、歌舞伎には「醜悪美」というのがある、と書いてあり、それが心に残った。 　確かに歌舞伎の女形には、美貌とはいえない人も多い。いや、むしろ美貌ではないほうが多いくらいではないか。中村歌右衛門だって、あれは美貌ではないだろう。水原紫苑は、猫背

二見書房 編集部

『美しい和菓子の図鑑』はじめに公開

はじめに　〜和菓子の楽しみ〜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　青木直己 　和菓子にはいろいろな楽しみ方があります。 　まずは美味しくいただくことが第一。ひいきの和菓子店の好きなお菓子を仕事の合間にいただくと疲れを忘れます。和菓子には癒しの効果もあります。そして和菓子で季節を味わい、感じることもできます。雛祭りには草餅や雛あられ、端午の節句には柏餅や粽など、季節の節目の年中行事には和菓子が登場しますし、桜の時期には桜を象った菓子や桜餅、秋には紅葉にちなんだ菓子など、和

二見書房 編集部

『画文集 芸人とコメディアンと』はじめに公開

はじめに　　高田文夫 　極上の一冊ができたと思う。私の大好きな“笑芸”の人達が次から次。お笑い道楽にとってはたまらない一冊である。 　ことの発端はこうである。イラスト界では超有名で、少し偉い峰岸達画伯から声を掛けられた。 「私と一緒に本を作りませんか？　画文集という形で私が画、高田さんが文を書くのです。ただひたすら大好きな芸人・喜劇人（コメディアン）を描いて書くのです」 　評論集でも喜劇史でもなく、ただ愛すべき笑芸人達のことをかく、それだけが決まりです。ページ数の関係なども

二見書房 編集部