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自己効力感はどうやって高めるの? バンデューラの理論より

キャリアコンサルタントの学びの中で得た知識を定着させたいので、
「ちょっと知っておくと日常で使えるかも!」というTipsをシェアしていきます。

今回はカナダの心理学者アルバート・バンデューラが提唱した自己効力感をご紹介します。

1.自己効力感とは?


自己効力感とは、バンデューラによって提唱された概念で、自分がある行動についてしっかりやれるという自信(効力感)のことです。

「前回の交渉をうまく進められたので、今回もできそうな気がする!」

「前回緊張して冷や汗をかきながらプレゼンをした。今回ももし同じようなことになったら…」

こんな風に感じた経験は誰しもあるのではないでしょうか?

2.自己効力感はキャリア選択にどう影響するのか?

何らかのキャリア選択をする際、
「人は自己効力感が高い分野や職業を選択する傾向があり、反対に自己効力感が低い分野や職業は選択しない可能性が高い」と言われています。

人の自己効力感は主観であり、それほど実態を正確に反映しているわけではありません。

失敗経験から苦手意識や不安を身につけてしまい、自ら実行を発揮する機会を失っていまうのはもったいないことです。

一方、自己効力感の高い人は、「小さなチャレンジを行い、小さな成功体験を積み重ねることにより自己効力感を高め、やがて遭遇する困難や逆境に対しても自ら乗り越えられる傾向がある」のだそうです。


3.自己効力感を高める4つの情報源

では、自己効力感はどうすれば高められるのでしょうか?

ここではバンデューラが提唱した「自己効力感が形成される4つの情報源」をご紹介します。

①遂行行動の達成:自分でやり遂げた経験。
もっとも自己効力感の形成に強い影響を及ぼす。

②代理的経験:他者の経験を見聞きして学ぶ。
自分と似た立場の他者が成功するのを見聞きすることで、あたかも自分事のように感じ取り、自信をつける。

③言語的説得:他者から繰り返し認められたり励まされたりすること。
単に褒められ認められる経験だけでなく、そのことをきっかけに行動を起こして、遂行行動の達成が伴うことで自己効力感が向上する。

④情動的喚起:身体や心の中で起きた生理的・感情的な変化を体験することで自己効力感は形成される。
人前で話した時に冷や汗を掻き恥ずかしさを感じると低下するが、逆にリラックスして落ち着いていると、自己効力感は向上する。

この4つの観点で過去の自分のキャリアを振り返ることで、
自分のキャリア選択の基となっている自己効力感が確認できるかもしれません。

「やり遂げてきたことは何か?(遂行行動の達成)」

「仕事におけるロールモデルはどんな人か?(代理的経験)」

「どのようなことで周囲から認められてきたか?(言語的説得)」

「冷や汗をかくようなドキドキした仕事・場面は何か?(情動的喚起)」

4.自分ごととして

私自身は自己効力感がさほど高くないタイプです。

人から大丈夫!できている!と言ってもらっても(言語的説得)、
似たようなタイプの人ができた経験を見ても(代理的経験)、
「あの人だからできたんだろう」と思ってしまい、躊躇してしまう。

やっぱり小さく自分でチャレンジをして成功体験を得ること(遂行行動の達成)しかないんだなと思います。

小さなチャレンジでも一歩踏み出すには勇気がいるんですよね。


自分を励ますつもりで、いま一度、自己効力感を整理してみました。
新しいチャレンジについ足踏みしてしまう方、一緒に頑張りましょう!!

最後までお読みいただきありがとうございました!

《参考文献》
職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(独立行政法人 労働政策研究・研修機構)


こどもの自己効力感を育むという観点も気になっています。


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