考えることが出来なくなった。

鬱状態に陥ると物事を「考えられなくなる」ので「考えたくなくなる」。
会社に勤めしていた時は脳が働かないと感じていた。
行けなくなりしばらくしてから、何とか動けるようになったので本を読もうとしたが、そこでまた気付いた。

文章が全く読めない。

気になる記事でも読めない、読もうと思っても脳がぐるぐる回る。
脳が文章を読むことを拒絶した。
仕方なく漫画を読んだ。
絵で情報が入ってくるのは全く問題なかった。
元々漫画が好きなのもあるが、頭を使わなくてよく、自分のペースで読めたのが良かったのだろう。
アニメは情報が多く頭の理解が追い付かず何度も一時停止や巻き戻した。
それから集中出来る時間はとても短い。
30分が限界だ。
超えると途端に疲れてしまう。

今なら分かるが、本当に脳が動いていなかったのだろう。
動かないから考えられない、考えると辛いから考えたくなくなる。
よく鬱病の方の知能が小学生並になると言うのはこの状態なのかもしれない。
プロ棋士の先崎学先生が鬱で積み将棋が出来なくなったと話していた。
信じられないことだ。
その道のプロが初歩が出来なくなる病気なのだ。
平凡の私が文章が読めなくなるのは全くびっくりすることではないだろう(私は鬱病ではないが)

無理して文章に拘らず漫画に行けたのは、今考えても良かったと思っている。
漫画がなければ今も動けずに居たかもしれない。
今考えたら恐ろしいな。

たまたま私は漫画だったけど、何でもいいと思う。
その時出来ることが出来るのならまだ回復できる。
本当に辛かったときは起き上がってごはんを食べたりトイレ行ったりするのも大変だった。
もっと進んでいたら本当に人間の生理的欲求すら失くすだろう、と今なら思って恐怖を感じる。

何より恐いのは『死ぬこと』しか考えられず、死ぬことこそが親に返せる恩返しだと本気で思っていた。

今もそんな時はあるが、少しずつ回復に向かってはいると思っている。
もう少し頑張ってみる。

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