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きちんとする

大学三年生の夏休みに入って4日 既にもうよくわからなくなってきた 妹とパフェを食べたり、父の書斎から本をとってきてパラパラ捲ってみたり、犬を眺めたり、ベランダの手すりの隙間から花を覗いたりしている 現実逃避 大学三年の夏といったら就活だろう 何も手をつけていない 考えていない 本を読んだり散歩したりバイトに行ったりして現実と距離をとってしまう 麺を茹でている時だけ現実と触れ合っている気がした 現実とちゃんと結びついていないといけない 現実にちゃんと縋りつかなきゃいけない 愛されたいならそれだけの努力をしないといけない 私には現実にぴったりくっついて進むことすら努力に感じてしまう 「私が可愛いと思えないとこ 君に好きでいてほしいんだな」 君は私が自分で嫌いなところをちゃんと嫌いだよね 直してほしいなんて何回も言われなくてもわかってる せめてお守りになるなにかがほしかった 「きちんとしなさい」 きちんとしていないと愛されないからきちんとしているフリだけ上手になってしまった 明日は頑張って就活のイベント参加してみる

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