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2021.10.27 DFBポカール 2回戦 ボルシアMG vs バイエルン

朝起きて、そういやポカールはどうだったのかな? と結果を確認し、しばらくフリーズした。
リアタイ勢の皆様、本当にご愁傷様です…

過密日程の中でのドイツ杯2回戦。昨年はホルシュタイン・キールにPK戦の末に敗れてしまった苦い記憶がある。
あの時はコンディションが上がらない中でローテーションもままならず、チームとしてのスタミナが切れて沈んだような印象だった。

そして今回も同様の過密日程。しかも相手はよりにもよって天敵メングラである。
ローテさせるかフルメンで挑むか、監督は直前まで必死にチーム状況を見極めてスタメン・戦術を選定せねばならない。

だがしかし、我らがナーゲルスマン監督はコロナ陽性で隔離されており、チーム状況を把握するのは困難という拙い事態。
トップメラー代行がその荷を担い、最終的にはフルメンを選択! これが吉と出るか凶と出るか、という流れだったんだが、見事に大凶を引き当ててしまいましたとさ…

ということで以下スタメン。

あはは… 強そうなチームだなぁ…

観戦の印象。メングラのプランはざっくり言うと「プレスは行くが深追いし過ぎず、サイドに追いやる。中央はとにかくガチガチに固めて、ゴレツカが上がって手薄になった瞬間のセカンドボール奪取合戦に全力投球。SBの裏が空いたタイミングでレイオフ駆使して決まれば美味しいロングカウンター」と言う感じ。見事にハマった。

結果、0-5の夢のスコアである。あばばばば。
ふええ、メングラつおい。

以下、個人レビュー。

レヴィ:この日は攻撃陣が揃って沈黙。レヴィの動き自体は別に悪いとは思わなかったが、そもそもボールが入ってこなかった。
ゾマーも特に覚醒したわけでもなく平常運行。
DFラインとの駆け引きが上手くても、サポートがないところで5バックと駆け引きして何になる、という真理が見えた。

ミュラー:疲れると判断の鋭さが陰るタイプ。
ボールが引き出せない、スペースの利用が間に合わない、パスが合わない、ザンスが売れない。ナイナイばかりでキリが無い。
とは言えミュラーは個人打開の選手ではないので、明らかなサポート不足だった今回はツイていなかった。

ニャブリ:個人打開の選手だが、ガチガチに守られるとやっぱり限界はある。
良い形で崩せる時もあったが、ゴールには繋がらず。やっぱりサポートが不足していた。
サイドの攻防になったときのメングラのインテンシティが半端なく、消耗も大きかったのかガス欠に。

サネ:気を吐いて攻守に奔走していたし、崩しのアイデアも多彩だったが、判断力の低下で展開のスピードが上げられなかったりとラストプレーに繋げられなかった。
でも本当に頑張っていた。

キミッヒ:先発フル出場しないといけない呪いにかかっているのだろうか?
最終ラインまで降りてパスを散らしたり、鋭いパスを送ったりするシーンは見られたが、中央のスペースを埋めるバランサーとしては機能しているとは言い難かった。
明らかに走力が落ちていて、コンディションが整っていないことを伺わせた。最後は完全にガス欠で5点目の失点を止められず…
お願いだから休んでください。

ゴレツカ:残念ながら体調不良から脱却したとは到底思えないレベルで、まるで別人かのように機能していなかった。
明らかに試合に出られる調子ではなく、B to Bのプレイヤーとして行うべき戦局に絡めておらず、結果的に各ポジションでサポート不足に陥ってしまっていた。
このコンディションを見抜けなかったトップメラーの責任は大きい。
良いミドルを放った時は彼らしさを感じることもあったが「だったらザビッツァーで良くないか?」と正直思ってしまった。もっと早く交代させてほしかったが。

デイビス:デイビスらしさを発揮できたとは言えない。ただ、これも情状酌量の余地はある印象。
本来ならもっと高い位置を取って打開したかっただろうが、中央が手薄すぎてリスク管理的には上がるに上がれない状況だったように思えた。
パス精度の低さを鑑みるに、あまり調子が良い印象ではなかったが、別にデイビスを替えて好転するようにも思えず。

パヴァール:またスランプ期の彼に戻ってしまった感じだ…
幅を取らなきゃならんところで中に絞るせいでパスの出し所が無くなったり、軽率なパスミスでチャンスを不意にしたり、とにかくプレーが裏目裏目に。
こう言っては大変失礼かもしれないが、サールでも大差なかったのではなかろうか。

ウパメカノ:今回に関しては極限の絶不調で、失点に何点関わったか…というレベル。これも若さか…。
色々なところで戦犯呼ばわりされて本人は凹みまくっていると思うが、終わってしまったことは仕方ないので引きずらずに頑張ってほしい。今までの功労は今回だけでチャラになんかならんぜ。
とりあえず、ハイボールの落下地点の予測能力が極めて低いことはわかったので、しっかりフィードバックしてもらいたいところ。

リュカ:ウパメカノの不調の煽りを受けた感じだが、正直そこまで悪いようには思わなかった。展開運というのはあるが、とにかくツイていなかったように思う。
裁判もなんとか執行猶予で済んだことだし、心機一転で整え直してほしい。

ノイアー:5失点は辛いところだが、どれもノーチャンス。むしろ申し訳ないレベル。ニューベルだったらもっと取られていたかもしれん。
キャプテンとしてみんなを鼓舞して、また退屈なくらいに強いバイエルンを見せてほしい。

ズーレ:ウパメカノに代わって出場。
実はズーレもボール落下地点の予測能力は高くはないが、競り合う際のデカさとぶつかり合う際のパワーでカバーしている。守備は割とソツなくこなしていたと思う。
5点目の失点でのズーレの責任は薄い。その後、ズーレらしい進撃も見えたことを鑑みると、出場した時点ですでに「これ負けても俺のせいじゃねーし、好きにやろーっと」となっていたであろう。

コマン:デイビスに代わって出場。
WBというより完全なWGとして高い位置でプレーしていたが、そこではあまり印象的なプレーは見られず、パスをカットされて5点目の失点に繋がってしまった不幸なシーンがハイライトとなる。
その後で右WGに入り直しそこではやりやすそうで、攻撃が活性化。
改めて試合を観てみる。バイエルンファンとしては、後半60分以降だけ観るとなかなか楽しい。

トリッソ:ゴレツカに代わって出場。相変わらずプレスバックが非常に遅かったり、縦パスが引っかかるのは悪目立ちするが、微妙に気の利いたボール奪取や惜しいシュートなどもあり、ゴレツカが絶不調だったこと鑑みるとスタメンだったほうが結果的には良かったかもしれない。
だったら最初からザビッツァーで良かったのでは(以下略

スタニシッチ:ニャブリに代わって出場。右SBに入ったことによってパヴァールはズーレと共にCBになり、リュカが左SBに入った。
相対的に株を上げた数少ない1人で、状況に応じたポジショニングでボールロストをさせず、攻撃の局面でもタイミングの良いオーバーラップでサイドに起点を形成。
皆が右SBのファーストチョイスで良いと思っている。でもそうされないのは多分まだフル出場できる強度が微妙なのだろう。
本当に今回の唯一のポジティブ面だな…

トップメラー:正直、今回のスタメンを選定した責任は大きい。代行だから仕方ないところもあるが、メンバーのコンディションを見抜く力がいかに大切か思い知った。

ナーゲルスマン:体調は安定していてリモートで連絡は取っていたらしいが、コロナだったのが悪かった。
隔離必須のため現場の空気感は把握しきれず、コンディションの良し悪しが判断し切れなかったと思われる。交代指示とかはどうしていたのだろう?
ナーゲルスマンのチームは尻すぼみになりやすい印象があるので、そのイメージはなんとか払拭してほしい。

総括1. 選手の調子の見定めは管理責任者として非常に大切。
総括2. ゴレツカ、ウパメカノ、パヴァールのコンディションよ。
総括3. 「強いチームが勝つのではなく、勝ったチームが強いのだ」とはレジェンドの名言だが、今回は普通に強いチームが勝った。メングラつおい。ふええ。

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