これからnoteをはじめます。

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今まで30年以上も核融合ロケットの研究に携わりましたが、また、今も関与していますが、これにつきまして、いろいろ気軽に書いていこうと思います。
 (毎年私達の研究室に入ってくる学生・院生の入門記事にもなるし、また、親戚(甥、姪)の子に、私が何をやってきたのか残せますし。)
よろしくお願いします。
なお、核融合ロケットの入門的な資料は、以下のものがあります。ほとんどは、図書館、ネットから入手可能ですが、もしそれが出来ないときには、以下のメールアドレスまでご連絡ください。nakasima@aees.kyushu-u.ac.jp

核融合ロケットの利点は、早いということです。いろんな表現法がありますが、例えば、火星までの往復を考えた場合、従来の化学ロケットでは、3.5年、核熱ロケットでは、2.5年ですが、それが、核融合ロケットでは、0.5-0.75年と言われています。

1) 中島秀紀, 野田篤司, 船木一幸, "となりの惑星をめざせ - 太陽系を飛び出し, 50年で恒星間を航行できる探査機を実現できるか? ," ニュートン 1月号, 94-99 (2013)
2) Hideki Nakashima, "Present Status of Nuclear Space Engine ," Atomic Energy Society of Japan (2014)
3) 中島秀紀 (Hideki Nakashima), "宇宙技術文明へのキーテクノロジー「核融合ロケット」を設計する ," 最新宇宙飛行論 (学習研究社) 第3章 人類文明の宇宙的飛躍 (1991)

メモ
1)核融合は、単位質量当たりの発生エネルギーが大きい。340MJ/mg。  一方、核分裂では、90MJ/mg。化学反応では、これより約6桁小さい。
少しの燃料で、膨大なエネルギーが得られる。

2)核融合では、一部が電荷を持ったプラズマエネルギーとして発生する。すなわち、磁場と相互作用をする・磁場により流れを制御できる。磁気ノズルの原理。固体壁と違い、壁とは接触しない。高い温度・早い速度のまま排出できる。すなわち、比推力(排出速度/g g:重力加速度)が大きい、燃費がいい。

3)推力:mdot x v , mdot(kg/s): 質量流量, v(m/s):排出速度
化学ロケットでは、固体壁のためにvは小さいが、mdotが大きいので、推力が大きい
核融合ロケットでは、vは、大きい。mdotで推力を調整する。核融合燃料だけでは、小さいので、別に推進剤を添加して、mdotを大きくする。

4)荷電粒子エネルギー:Echarge=E x G x α
  E:レーザーエネルギー.、 G:ゲイン、α:荷電粒子割合
磁気ノズルを用いているので、Echargeが大きい方がいい。今のところ、DT核融合燃料が、αは小さい(0.25)が、Gが大きい(300)ので、他の核融合燃料(DDなど)に比較してEchrgeが結局は大きくなる。



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