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#6 プラズマディスラプションの予測と制御方法に向けた研究の進展

本記事は、「核融合ニュースダイジェスト」のポッドキャストの内容をまとめます。この番組は、プラズマ核融合学会に所属する若手科学者が核融合に関する最新ニュースを面白く、技術的に正しく解説するもので、大阪大学の伊庭野、九州大学の武田、そして核融合研ヘリカルフュージョン社の後藤が担当しています。
本編は以下のリンクからお聞きになれますが、その下にAIに作ってもらった要約を掲載しておきます。

量子科学技術研究開発機構中研究所の横山さんが、プラズマディスラプションに関する研究を行っています。彼の研究では、ディスラプションの予測や制御方法の探求に取り組んでおり、機械学習を活用した実験も行っています。プラズマディスラプションはプラズマの不安定性から起こる現象であり、核融合炉内の装置に損傷を与える可能性があります。

2023年1月4日のニュースによると、量子科学技術研究開発機構と核融合科学研究所の研究グループが、ディスラプションに対する新たな冷却技術を実証しました。この技術は、フランスで建設中の核融合実験の板で起きるディスラプションへの対策に役立つものです。横山さんによると、ディスラプションは事故とは異なり、停止現象として定義されます。プラズマは高温でありながら密度が薄く、装置へのダメージは限定的ですが、ディスラプションによる衝突による損傷が問題となっています。

実験では、ディスラプションが起きた際に水素を氷点下260度以下で凍結させた氷をプラズマに投入する方法が検証されました。この氷は徐々に溶けながらプラズマを冷やす効果があります。実験は難しいもので、氷の粒は小さく秒速1000mで飛んでいきますが、成功しました。また、ディスラプション予測には機械学習や強化学習が活用されており、プラズマの兆候の読み取りや形状制御にも役立っています。

プラズマディスラプションの予測と制御方法はまだ難しい課題ですが、研究者たちは興味を持って取り組んでおり、機械学習の進展により一定の進展が見られます。ヘリカル形状によるプラズマではディスラプションは原理的に起こりにくくなりますが、解明されていない部分もあります。電流の流れ方もディスラプション予測に関与しており、電流が少ないほどリスクは低くなります。ディスラプションの理解や対策は難しいですが、今後の研究の発展が期待されています。

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