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【FP検定頻出】6つの係数ってなに?~理系頭による合理的な覚え方~

FP技能検定を受けてみようと唐突に思い立ちまして

薄くて広い知識なら得意なのでもしかしたら勉強しなくても受かるかなって。

で、過去問を解いてみたところ

????

見たことも聞いたこともない言葉が出てきました。

それがFP技能検定頻出と噂の「6つの係数」

現価係数、終価係数、年金現価係数、年金終価係数、資本回収係数、減債基金係数
の6つ。

要は複利計算の汎用部分を近似化して一覧表にすることで実用性を高めたもののようですが、如何せん名前が分かりにくい。
定義を見ても分かりにくい。

ググってみると、語呂合わせとか図とかによる覚え方がいろいろ紹介されていますが逆にしちめんどくさくて。

ぱっと見で分かるシンプルなやつほしいーと思い、自分で作ってみました。

(pが今のお金、qが未来のお金を表します。)
q ₁ = p₁・終価係数(r,n) 
p ₁ = q₁・現価係数(r,n) 
q₂ = p₂・年金終価係数(r,n)
p₂ = q₂・減債基金係数(r,n)
q₃ = p₃・資本回収係数(r,n)
p₃ = q₃・年金現価係数(r,n)

それぞれの係数は年利(r)と年数(n)の関数になっています。
そして、上から2つずつ計3ペアに分けられて、各ペアは逆数の関係になります。(年金終価係数と年金現価係数がペアにならない点に注意)

終価係数が一番シンプルで、年利rでn年間運用するという条件の下、今ある元金p₁に係数を乗じ、将来得られるq₁の額を求めるというもの。
その逆が現価係数。将来得たいq₁に係数を乗じ、必要な元金p₁を求めるというもの。

年金終価係数は、終価係数の場合に元金p₁を一括で用意していたものを毎年p₂ずつ積み立てることにした場合の話。p₂に係数を乗じると、将来積み立てた結果の額であるq₂が得られる。
その逆が減債基金係数。積み立て目標q₂に係数を乗じ、必要となる毎年積立額p₂を得る。(名前の由来は、n年後に総額q₂の債務を返済するための基金として今から毎年積み立てるべきp₂の額を計算するということらしい。)

資本回収係数は、年利rでn年間運用するという条件の下、元金p₃に係数を乗じ、n年後まで毎年取り崩すことができる定額のq₃を求めるというもの。
その逆が年金現価係数。毎年q₃ずつ取り崩すために必要な元金p₃を求めるためにq₃に乗じる係数のこと。

一度理解できてしまえば時間が経ってあやふやになってもこれを見返すだけですぐに思い出せます。
q ₁ = p₁・終価係数(r,n) 
p ₁ = q₁・現価係数(r,n) 
q₂ = p₂・年金終価係数(r,n)
p₂ = q₂・減債基金係数(r,n)
q₃ = p₃・資本回収係数(r,n)
p₃ = q₃・年金現価係数(r,n)

より記憶しやすいように補足すると、
これらの係数のネーミングは
「A」+「B」+「係数」
という形式になっていると捉えることができます。
年金終価係数であれば「年金」+「現価」+「係数」というように。
(終価係数と現価係数については「A」が省略されていると考えてください。)

そして、Bが求めたい値を表し、Aが所与の値を表すと考えます。

年金(A)・終価(B)・係数 であれば、
「年金」すなわち「毎年一定額」を入力して得た「終価」すなわち「複利計算後の値」を求めるための係数。
なので、積立て投資のように毎年一定額を積み立てて運用した結果を計算する場面が典型例ですが、毎年一定額を複利で借り入れたときに元利金合計金額を計算するという場面でも同様に機能します。

減債(A)・基金(B) ・係数 であれば、
「減債」すなわち「減らしたい債務額」を積み立てるために必要な「基金」→「基金への毎年の拠出額」を求めるための係数。
この表現が表すのは特殊な場面なので正直ネーミングが悪いと思うのですが、より典型的には将来達成したい貯蓄額があり、そのために毎年いくらずつ積み立てるべきかを計算する場面が想定されます。

資本(A)・回収(B)・係数 であれば、
「資本」すなわち「まとまった元手」を運用して得る財産から毎年いくらずつ「回収」することができるのかを求めるための係数。
n年後には財産を回収し切って0になることが前提です。
今ある貯金を複利運用しつつn年後に使い切る場合には毎年いくらずつ取り崩すことになるのかを計算する場面と同じです。

年金(A)・現価(B)・係数 であれば、
「年金」すなわち「毎年一定額」を入力して得た「現価」すなわち「複利計算前の値」を求めるための係数。
年金終価係数と違って「毎年一定額」は将来のお金を意味します。
なので、毎年ある一定のお金をもらい続けるためには現在いくらの貯金があれば足りるのかを計算する場面が典型的には想定されます。

終価(B)・係数
現価(B)・係数
についてはそれぞれ複利運用の後(結果)と複利運用の前(元手)を知りたいときに使うものと理解することができます。

これですっきり完全理解&記憶定着です。

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