お父さんだよ

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  • Azure OpenAI Serviceを使い倒す

    OpenAIが2022年11月に公開したChatGPTは世間に衝撃をもって受け止められ、大規模言語モデル(LLM)や生成AI(Generative AI)という言葉を一気に人口に膾炙させました。これに伴い、ChatGPTをMicrosoftのクラウドプラットフォームであるAzureに統合し、より安定したパフォーマンスやロールベースのアクセス制御(RBAC)あるいはプライベートネットワークとの連携などエンタープライズレベルの機能を提供するAzure OpenAI Serviceがにわかに注目を集めています。本マガジンではそれらについていくつかの記事に分けて解説します。

最近の記事

Azure OpenAI Serviceの世界へようこそ

はじめに賽は投げられた 2022年11月にOpenAIが公開したAIチャットボットChatGPTは、それまでのチャットボットの常識を大きく凌駕するその余りの流暢な受け答えから瞬く間に技術系コミュニティで話題沸騰となり、わずか2ヶ月でアクティブユーザー数は1億人を超え、その影響範囲はすぐさま技術系コミュニティの内側にとどまるものではなくなりました。プログラマが、大学生が、研究者が、物書きがChatGPTを試してはその自然な回答に驚愕しました。翌23年4月には、東京大学理事・

    • 書評「高校数学の基礎が150分でわかる本」

      国際情報オリンピックで3年連続の金メダルを取り、現役東大生でありながら世界的な競技プログラミングサイトAtCoderでは上位0.3%であるRed Coderでもある著名な競技プログラマE869120さんが書かれた「高校数学の基礎が150分でわかる本」を読み終えたので書評を残しておきたいと思います。 どのような人にオススメかまず、端的に述べてこの本は素晴らしい本です。全体を通して、数学に一度落ちこぼれてしまった人たちへの慈愛と、彼らを何とか上に引っ張り上げようとする創意工夫に

      • 父、2022年を振り返る

        2022年、とても充実していた。忘れてしまうのは勿体ないので自分のために時系列でまとめておく。 アメリカから帰国2度目の米国挑戦も運命に翻弄されて失敗に終わった。詳しいことは下記エントリにまとめたのでここでは触れない。ただ、家族と一緒に居られる喜びより大切なことは我が生涯に存在しないことを改めて思い知った。子供たちが成人するまではこれ以上変な気を起こすことはない。 車を購入車を買った。これは2022年最良の買い物だった。 よく「車を買うぐらいなら毎回タクシーに乗ったほう

        • Power BIを使ってセンサデータのリアルタイムダッシュボードを作る

          先日Power BIに関して次のようなツイートをしたところ、特に具体的な手法を解説した訳でもないのに少し狼狽するほどリツイートされてしまった。せっかくなので当方がPower BIを具体的にどのように活用しているかご紹介したいと思う。 Power BIとは何かマイクロソフトが提供するBIツールである。 BIツールって何だっけ企業が持っている、 各種データベース 売上を記録したエクセルシート ユーザの行動ログ などの様々な情報を分析・可視化してビジネスに活かしちゃおう

        • Azure OpenAI Serviceの世界へようこそ

        • 書評「高校数学の基礎が150分でわかる本」

        • 父、2022年を振り返る

        • Power BIを使ってセンサデータのリアルタイムダッシュボードを作る

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          1本

        記事

          働きながら情報系の大学院を修了した

          2022年9月末で北陸先端科学技術大学院大学の博士前期課程を修了し、修士(情報科学)が授与された。働きながら通い始めて丸3年かかった。 とても大変だったので学位記が届いたときは万感の思いだった。ただ、このエントリを書いたのは「すげえだろ」とかそういうのとはどちらかと言えば真逆の感情で、僕の修士課程がどのくらい低空飛行でどのくらい誰にでもできることなのかを詳らかにして同じような境遇の人を鼓舞することが目的だ。そのために敢えてみっともない、見栄を張りたいなら書く必要のない恥まで

          働きながら情報系の大学院を修了した

          米国でソフトウェアエンジニアになる方法

          1on1やメールでご相談を受ける最頻出の話題が 「どうすればアメリカでソフトウェアエンジニアになれるでしょうか?」 というものです。これは後述しますが、いくつかの点で中々ひと言では回答の難しい質問です。ただし、本当にアメリカでソフトウェアエンジニアになりたいなら、そのための確度を大幅に上げる方法はいくつか思い当たります。 筆者について実際に米国で2年ほどではありますがソフトウェアエンジニアをしていました。現在も米系企業の日本法人でソフトウェアエンジニアとして働いています。留

          米国でソフトウェアエンジニアになる方法

          No Codeはソフトウェアエンジニアという職業を終わらせるか

          以前ソフトウェアエンジニアを目指す学生の方に次のような質問を受けた。 将来のことは誰にも分からないが、かつてチューリング賞を受賞した計算機科学者アラン・ケイが "The best way to predict the future is to invent it.(未来を予測する最善の方法はそれを発明することだ。)" と言った故事に倣い、「すべてのソフトウェアエンジニアを廃業させるようなNo Codeの作り方」を考えることで、この問いに答えることができるように思う。Spoi

          No Codeはソフトウェアエンジニアという職業を終わらせるか

          瀬戸内の松下村塾

          僕の人生は様々な幸運によって今の場所に導かれているが、その中でも幼少期を過ごした島に存在した「とある塾」との出会いはとりわけ重要な意味を持っている。この塾は、僕のみならず島の多くの子供たちにとって、短期的にはその学力を大きく向上させてくれたばかりか、もっと中・長期的な意味で「島の外に広がる無限の世界」について気付かせてくれたまさに瀬戸内海の松下村塾のような存在である。本記事ではその思い出を振り返ってみたい。なお本記事は次のシリーズで書ききれなかった「こぼれ話」のひとつである。

          瀬戸内の松下村塾

          旅の終わり

          2021年12月5日をもってAmazon Lab126を辞し、足掛け3年に及ぶ僕の米国挑戦は終りを迎えた。 本エントリは自己紹介というにはいささか長くなりすぎてしまった次のシリーズの最終回にあたるが、いわゆる退職エントリも兼ねており単独で読めるようになっている。 それから米国生活では一部家族について触れており、以前はてなブログで心無いコメントを多数もらった反省から、悩んだ末に本エントリは有料記事とすることにした。忸怩たる思いであるが、新しい門出を迎える者への餞と思っていただ

          ¥300

          旅の終わり

          ¥300

          白山文彦について〜海外挑戦編〜

          このエントリは次のエントリの続編である。 エンジニアと英語Atlassianの一件があってから、どれほど満たされたエンジニア生活を送っていても僕の心の中には常に「海外でソフトウェアエンジニアに挑戦したい」という情熱がずっと消えない日焼け跡のように燻り続けることになった。 英語を使って働いてみたいという思いを抱いたのは初めてではない。 これまでのソフトウェアエンジニア人生を通じて、僕は常に若く聡明な同僚たちに対する劣等感に苛まれてきた。かたや幼少期から一度の回り道もすること

          白山文彦について〜海外挑戦編〜

          白山文彦について〜東京編〜

          このエントリは次のエントリの続編である。 雪、無音、古刹にて僕は京都、妻は東京なので休みを見つけては行き来しつつ遠距離交際は2年ほど続いていた。京都は妻のお気に入りの観光地であったため、のべ10年ただ無為に過ごした僕よりも妻の方がよほど京都に詳しかった。妻はよく「君の体は京都にあるけど、君は京都に『住んで』はいないね😅」と呆れたものだった。僕が知っている京都の観光地はマーチャオ京都駅前店、向日町競輪場、そして淀競馬場だけだったのだ。(余談だが、ディープインパクトの菊花賞は淀

          白山文彦について〜東京編〜

          白山文彦について〜立志編〜

          このエントリは次のエントリの続編である。 光明Dちゃんは実業家になっていた。 大学を中退したDちゃんは、京都大学とオムロン等が中心となって行われたとある産学官連携プロジェクトに単騎突撃し、博士や優れた研究者がゴロゴロいる中でただ一人最終学歴高卒から研究員になった。彼がいかに卓越した技術者であったかが伺える。その国プロジェクトは一定の成果物を完成させたあと解散となったが、中心的な人物たちが結集して法人化した。その成果物を使ってビジネスをするためだ。彼は取締役共同創業者となった

          白山文彦について〜立志編〜

          白山文彦について〜転落編〜

          このエントリは次のエントリの続編である。 高校時代MIDIへの情熱は高校生になってもまったく衰えず、昼夜問わず狂ったように耳コピや作曲をするようになった。 当時は90年代のバンドブームの影響でCDはバカ売れし、少年たちは文字通り全員何らかのバンド活動をしていた。みなサンタさんにEpiphoneのレスポールを頼んだものだった。 Gibsonは高すぎるためだ(余談だがアニメ『けいおん!』の唯が初めて買ったギターがGibsonのレスポール・スタンダード(約30万円)で、当時のバン

          白山文彦について〜転落編〜

          白山文彦について

          初めてnoteで記事を書くので、手習いとして自己紹介したいと思う。なお最新の情報は常にLinkedInにある。 https://www.linkedin.com/in/fumihiko-shiroyama-632045136/ 現在これを書いている2021年11月現在、カリフォルニア州SunnyvaleにあるAmazon Lab126でSoftware Development Engineerをしている。Software Development EngineerというのはM

          白山文彦について