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素敵な哲学青年はいないかしら

・地元に「カフェ・ド・ニッチ」なるお店があった。どんなニッチなメニューを用意しているのか…と少しばかり気にしていて、結局行かずじまいで僕は上京してしまった。

・ただ、そのお店は立地が妙だった。まず、割と山の中にある。そして、カフェ、というには何だか広い…というか、プレハブが立ち並ぶ直売所のような雰囲気。いや、あれは直売所そのものだった。とはいえ、お店が営業しているところを僕は見たことがなかった。

・このお店の謎は案外あっけなく解けてしまう。上京から数年後、帰省した時のこと。「いつやってるの?あのお店」という僕の問いかけに、母は「土日じゃない?」と即答。カフェ・ド・ニッチ。あ…。

・爆笑地方ジョークである。土日しか開かないカフェだったのである。野菜の直売に来た農家の方とかが営んでいるのだろう。「あ、あぁ…。」少し面食らってしまったが、タイミングさえ合えばいずれ行ってみたい。(まだあるのかわからないけれど)

・パフェに妥協しない姿勢になってきた。いや、気付いたら、なっていた。ひとりで食べに行くことはない。ただ、誰かしらと会うときの口実として「パフェ食べない?」が僕の中では定番化してきている。近頃は全く行けていないが、春くらいまでは割と食べていた。

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・上記部分までが8/20に書きかけだった文章である。一応証拠も貼っておく。日常の記憶、なんてことのない日々の描写を外部記録する場として、このnoteを開設したものの、あまりのくだらなさに書くのを止めてしまった。この日が祖父の命日だったことも少しは関係する。「おじいちゃん、なんかごめん…孫がこんなくだらない文章を全世界に向けて発信しちゃって…」みたいな。1mmくらい、そんな気分だった。

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・夏が終わる。東京の夏の終わりの感覚、ようやくわかるようになってきた。ある日突然、涼しい夜が来るのだ。この日を境に空気が変わる。昼間は残暑を引き摺るが、次第に夜は秋のソレに姿を変えていく。秋の夜が一番好きだ。

・8月、お盆、戦争と平和、生前の祖父のこと。自分の中ではこれらの事柄が頭の中に浮かぶ時期だ。夏の暑さと共に色濃く残る様々。死のにおい。偶然にも10年前のこの月から、自分のバンドも始まっている。終わりの後、残された人々の、続く日常。悲哀を帯びた、そういうものに関心を持ちがちなのも、何かの因果か。

・ようやく、バンドとしての動きをひとつ発表した。9月に無観客配信にてワンマンライブを行う。すでに演奏曲は決まっていて、照明・音響・カメラの切り替えに至るまで、ヨルニトケルを熟知したスタッフを携えて開催する。「GHOSTS IN THE (DRAMATIC) IRONY」というイベントタイトルには2通りの意味を持たせてある。

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・半年ぶりの実演。3年ぶり、現体制では初のワンマン。ただ、我々の演奏するライブハウスに観客はいないし、観客たる皆さんのデバイスの画面で演奏する我々もまた、実演こそしているものの、そこに実体はない。「亡霊たち」というイベントタイトルが、これ以上にしっくりくることはないだろう。あとは、この実演できなかった半年間に思っていたお互いの様々とか、これまでとこれからのこととか。実体のない演者と観客同士で、それぞれの場所で楽しめたらいいなと。

・「ライブ配信」は「ライブの代替品」ではない。我々はこれを完全に別物と捉えて、公演に臨む。大きなスピーカーから鳴る音、その振動を身体に感じて、演者が生身で舞台上で実演する様をその目で観ることは、他には代え難い高揚感を得られる。この価値を大切にしたい。一日でも早く、本来の日常にあったこの時間と空間を取り戻すために、我々は「GHOSTS」というイベントを開催する。ライブハウスも演者も観客も生きてこそ、再会する未来があるのだから。死んだフリは今のうちだけにしたい。

・この日以降も、決まっていることはいろいろあるので、続報をお待ちあれ。この期間でより一層、やりたいこととかスタンスが、自分たちの中で明確になった。これは多分、とても大きなことであり、とても大切なこと。暗中模索の航海が続く中で、遠くの灯りは見えずとも、自分たちの船に灯りをともすことで、その周囲は明るくなる。不安ならひとまずここに集えばいい。その先はゆっくり決めたっていい。夜明けを待つもよし、このまま一緒に夜に溶けるのもよし。

・告知。9月12日は僕の誕生日です。32歳になります。32歳ということは後輩が31歳になるということなので衝撃です。32歳にもなるのに性懲りもなく言いますが、今年は皆さんと直接お会いできるタイミングが無いので、誕生日にプレゼントをしたくてたまらない方は、noteでサポートを贈っていただけたら嬉しいです。愛は地球を救うかわかりませんが、お金は人を救います。もれなく家賃にします。めっちゃ住みます。1年分の家賃を稼げたら最高です。(誕生日まで言い続けます)

fusetatsuaki

僕が良質な発信を行い続ける為には生きていないといけないので、サポートしていただけたらその金額分生きられます。主に家賃に使います。