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ゆとりをもった休日の過ごし方をしてみたけれど

休日には、たくさんの予定を詰め込んでしまう。

平日には幼稚園に行っている娘と、休みが不規則な夫。
家族でどこかに出かけるなら、夫の仕事が休みの休日に限る。

「明日は幼稚園休み?」
そう毎日のように聞いてくる娘の期待に応えたく、せっかくの休みには家族で素敵な時間を過ごしたい。

乗り物が好きな娘のために江ノ電に乗りに行こうか。
そして夫の為にカフェ時間も用意して。
もちろん自分が行きたいお店もピックアップして…。
家族それぞれを満足させるようなプランを立てていると、ついつい予定がぎゅうぎゅう詰めになってしまうのだった。

そしてなんとか予定をこなし、いざ家に帰る頃には日もどっぷり暮れている。
確かに楽しかったのだけれど、心身ともになんだかすっかり疲れているのだった。

話は変わり、今年のGW最終日。
夫の仕事があったりと、GWはひとつもお出かけせずに過ごした我が家。
今年はお出かけなしか…と半ば諦めていた頃、夫が言った。

「かき氷食べに行く?午後から仕事が一件あるけど、かき氷を食べてすぐに帰れば間に合うよ」

どうやら以前、人と一緒に食べてきた店のかき氷が美味しかったらしい。

せっかく出かけるのにすぐ帰ってしまうのはもったいない…そう思わないわけではないけれど、家族で出かけられるならと、一も二もなく賛成した。

そして、予定通り電車で1時間ほどかけて店まで行き、家族でかき氷を食べた。
そのかき氷のなんてふわふわだったこと。
数十分かけて並んで入った店内だったのに、食べるのは一瞬だった。

会計も終わり、さあまた電車に乗って帰ろうというときに、娘が「これからどこに行くの?」と聞いた。
「おうちへ行くよ」
そう答えると、娘は腑に落ちないという表情をして黙った。

気持ちはわかる。
だってかき氷しか食べていないのだから。
そうして再び電車に揺られ、家に戻ったのはまだ午後2時。
皆で遅いお昼ご飯を食べて、夫は仕事へ。私と子どもたちはお昼寝をした。

なんて余裕のある休日の過ごし方だろう。
出かけると、やれ子どものトイレだ、やれ授乳だと、様々な用事に追われる子育て家族には、1日にひとつだけの予定を入れて過ごすというのは、名案かもしれない。

心にも体にも負担がなく、それでいて、家族で出かけられた、という満足感も得られる。

でも、と私は思う。
ばたばたと出発の準備をして、行きたい場所をせわしなくまわり、子どもの食事に1時間かけて付き合ったり、偶然見つけた本屋に立ち寄ったりして、帰る頃には子どもたちはベビーカーの中で寝てしまい、親もへとへと。
そんな休日の過ごし方もなかなか楽しいものなのだ。

休日は元気を再び回復させるための日。
その為にはゆとりをもった時間の使い方もいいけれど、思いっきりばたばたするのも悪くない。


一瞬で消えてしまったかき氷

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